公演の終わりを告げるエンドロールが流れるも、途中でノイズが走り、スクリーンには「これで終わりだと思った? まだまだいくぜ~」の文字。ダブルアンコールでは、『ウィーアー!』で再び火をつけたふたりは、歌いながらアリーナ外周を歩いてファンにあいさつ。ペットボトルの水をぶちまけるチャンミンに、一人ひとりファンの顔を確かめるように歩くユンホ。後方のサブステージでは、かつてのようにふたりが向き合って『Somebody To Love』を歌い始めた。ムービング・ステージでセンターへと移動し、メインステージへと走り、「みんな~、ウィーアー」(ユンホ)と呼びかければ、「T」と答える赤い群れ。声を絞り出すように歌うユンホは、回し蹴り3連発もお見舞いし、「ありがとう」と心から叫ぶ。チャンミンは、着ていたTシャツを脱ぎ、鍛え抜かれた上半身をあらわにしながらシャツを振り回して煽る。ふたりは、腕をぶん回しながらステージを左右、センターを巡り、「もっともっと」と煽る。ブリッジでは、ふたりがハイタッチをしてすれ違う。ユンホは寝転がって、これでもかというほど会場の熱を煽った。“やりきった”という表情を見せたふたりは、「みんな、We are T! また会おうよ」という言葉を残し、客席に背を向けステージを後にした。

エンドロールが流れ、本当にライブは終わった。事前のセットリストに曲の記載は無い。しかし、誰も席を立つことはなく、「東方神起」を叫ぶ。誰かが音頭をとらなくともぴたりと揃った5万5000人の声は、エンドロールをかき消していく。大きな大きなうねりとなって。

すると、「戻ってきましたー、皆さん」と、ふたりはステージに登場、予定にない奇跡のようなトリプルアンコールが実現した。「最後にですね、最後にもう1曲。本当に最後だから!」と念を押すようにいうチャンミン。「ちょうど、今のこのタイミングとぴったりな、そういう曲じゃないかなと思うんです。できればですね、“時間を止めて”もうちょっと皆さんといたいなぁ、と思うんです」。本当に、誰もが感じていた“この瞬間”にぴったりな『時ヲ止メテ』。近づく別れのときを惜しむように、全身で歌うユンホとチャンミン。そして、ドームに響き渡ったチャンミンのロングトーン。最後は、見つめ合いながら、声を重ねハーモニーを奏でていた。

割れんばかりの拍手の中、「本当にありがとうございました」(チャンミン)、「それでは、東方神起でした」(ユンホ&チャンミン)といつものように挨拶をし、笑顔で手を振るふたり。ユンホは「We are T」で会場をひとつにし、チャンミンは「ビギストありがとう。カムサハムニダ。タウメ トマンナヨ(また会いましょう)」。最後の最後に「また会いましょう」(ユンホ)という再会を約束する言葉を残してステージを去り、3時間40分にわたるライブ、そして全ツアーの幕を閉じた。