優れものの油として、ここ数年ですっかりおなじみの存在となった「ココナッツオイル」。
「ダイエットにおすすめ」と言われていますが、なぜ“油”がダイエットに効果的なのか、疑問に思う方もいるのではないでしょうか?

ダイエットをめざす人がココナッツオイルを摂った方がよい理由と、ココナッツオイルと組み合わせたいオススメの食事法をまとめてみました。

ダイエットを目指すならココナッツオイルを摂るべき理由

ココナッツオイルの主な効能については、以前の記事でも触れたとおり、「体脂肪にはならず、エネルギーになる」、「代謝を上げ、免疫力を高める」、「カラダに必要な栄養素の吸収を助ける」など、さまざまなことが取り上げられています。

なかでも、ダイエットをめざす上で大きなポイントになってくるのが、「体脂肪にはならず、エネルギーになる」という点。ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸には「“ケトン体”を産生してエネルギー源になる」という特長があるのです。

注目のエネルギー源「ケトン体」って?

私たちの体は普段、主に「ブドウ糖」をエネルギー源としています。ごはんやパン、麺、いもなどの炭水化物に含まれる「糖質」は、体内でブドウ糖に変わることでエネルギーになり、身体や脳の機能を維持してくれます。

そこで毎日、主食としてごはんやパンをせっせと食べるわけですが、実のところ人間は、これらの「糖質」を摂らなくても、別の経路でエネルギーを生み出すことができるのです。

ひとつは「タンパク質」をブドウ糖に変えてエネルギーにする「糖新生」と呼ばれるもの。もうひとつの方法が、「脂質」を分解して「ケトン体」からエネルギーを得る方法です。

人によって差はありますが、「糖質」を摂取して3~4時間は「ブドウ糖」をエネルギー源とし、それ以降は、この「ケトン体」がエネルギー源として使われるようになります。

ジャングルの中をさまよったり、雪山で遭難したり、太平洋上にぽいっと放り出されたり…といったことは、日常的には起こりえませんよね。でも、そんなサバイバルな状況に陥ったとき、人間が何も食べずともなんとか生きていけるのは、この「ケトン体」からエネルギーが作られるおかげ。飢餓状態でも生きのびられるよう、人間に備えられたスゴイ機能なのです。