デジタル学習システム「STUDYFIT」の学習画面(小学5年生算数)。手書き欄で計算を行い、選択肢で解答。自動で正誤判定し、解説を表示する

シャープは、日本標準と共同開発したタブレット端末向けデジタル教材を採用し、児童の個別学習を効果的にサポートするデジタル学習システム「STUDYFIT(スタディフィット)」を新たに開発した。全国の自治体や小学校向けに5月から商談を開始する。また、クラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」を活用した共同キャンペーンや教職員向けICT利活用セミナー「Windows in the Classroom」での紹介など、日本マイクロソフトの協力も得て展開する。

児童が各自のタブレット端末で学習を進め、教員は日々の学習履歴から児童全員の課題や理解状況を把握することができるシステム。ペン入力が可能なタブレット型などの児童用Windows端末、アプリケーション実行用サーバーとPCなどの教員用の機器、小学3~6年生の国語と算数を対象としたデジタル教材(診断テスト、指導問題)、Windowsタブレット対応対応の児童用アプリケーション、教員用のサーバーアプリケーションで構成する。

教員は、診断テストを使って各児童の現状の学力を診断することが可能。診断結果をもとに各児童の理解度に合わせて日々の学習を進めることができる。また、各児童の学習ログや解答データをもとに、学習につまずいている児童やクラス全体の苦手領域などを分析できるので、効果的な個別指導も可能。

さらに、学習ログや解答データの送信時だけ通信環境を利用する設計なので、通信環境に影響されることなく学習を進めることができる。単元別の小問で構成し、1日5~10分の短時間で無理なく取り組める。

シャープは、佐賀県教育委員会と日本マイクロソフトの協力によって、2014年11月下旬から、佐賀県多久市の公立小学校5年生を対象に「STUDYFIT」の実証研究を実施。児童の学力向上に加え、学習意欲についても一定の成果を確認するとともに、佐賀県多久市をはじめ佐賀県内の教育関係者からも高く評価された。

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