中村俊輔(横浜F・マリノス)   (C)J.LEAGUE PHOTOS 中村俊輔(横浜F・マリノス) (C)J.LEAGUE PHOTOS

追撃態勢は整った。4月29日(水・祝)の『明治安田生命J1リーグ』1stステージ第8節で激突する横浜F・マリノスとサンフレッチェ広島の話である。4勝1分2敗で6位・広島と3勝2分2敗で8位の横浜FMは、このGWで上位進出を目論む。

4/29(水・祝) 横浜F・マリノス対サンフレッチェ広島 開催情報

横浜FMに背番号10が戻ってきた。4月22日、『ヤマザキナビスコカップ』予選リーグ第4節で、FW・ラフィーニャとともに中村俊輔はピッチへ登場。試合は名古屋グランパスに0-1で敗れたものの、1stステージ第7節でも両雄は途中出場すると湘南ベルマーレを3-0と一蹴。それまで公式戦9試合で8得点と決定力不足が囁かれていたが、一発回答を示したのだ。

また、湘南戦ではU-21ブラジル代表で背番号10をまとったアデミウソンも初ゴールをマーク。4月22日・25日と中村はアデミウソンと交代で途中出場したが、今後は日本のレジェンドとブラジルの逸材の競演に期待せずにはいられない。中村がゲームをコントロールし、アデミウソンがチャンスメイクし、ラフィーニャや前節今季初得点を叩き出した齋藤学が決める。セットプレーになれば、中村からの高精度のボールを中澤佑二、栗原勇蔵、ファビオら高さが武器のDF陣が押し込む。役者が揃った横浜FMは、もう得点力不足に陥らない。

1stステージ第3節から3試合連続無得点と苦しんだ広島だが、前節の清水エスパルス戦で2試合連続2得点をマークし連勝。4月22日の『ナビスコ杯』松本山雅FC戦では4ゴールと爆発した。高萩洋次郎、石原直樹が移籍し、昨季まで見せていた佐藤寿人との前線の阿吽のコンビネーションは実践できずにいた。思うようにゴールが決まらない中、第6節・FC東京戦では浅野拓磨、前節は野津田岳人という途中出場したU-22日本代表戦士が今季初ゴールを決めたのだ。浅野は3得点、野津田は2得点と『ナビスコ杯』では得点ランキング上位に名を連ねる。11年連続ふたケタゴールの金字塔を打ち立てたエース・佐藤寿人にいつまでも頼ってはいられない。今年21歳となる若きアタッカーが、新たに広島の攻撃を支える。

2013年のJ1リーグで激しいつばぜり合いを演じた広島と横浜FM。昨季は7位・横浜FM、8位・広島と中位に甘んじた。再び上位を定位置にするため、そしてタイトル戦線に絡むために、1stステージ第8節はターニングポイントとなるだろう。横浜FM×広島は4月29日(水・祝)・日産スタジアムでキックオフ。チケット発売中。