2歳差なら、少なくとも入学金については別の年度でやりくりすることになります。とはいえ、2~3歳差の場合、高校と大学の学費をダブルで払う年数」が4~5年くらい生じることは避けられません。特に大学に2人通う時期はかなりの苦労です。

こうした教育費は、その年にかかる全額をその年の収入だけやりくりするのは不可能ですから、早い時期からの入念な資金準備が欠かせません。

準備については、別年度のほうが気が楽だとしても、3歳差にはひとつメリットがあって、同じ年に2人分の受験が一気に片付く、というメリットもあります。

受験のある年は予備校のスケジュールに家族が日程を合わせたり、勉強中は家中が静かにしていたり、ピリピリするものですが、毎年「今年はお兄ちゃん」「今年は妹」のように誰かの受験が続くより、3歳差のほうがラクともいえるわけです。

とはいえ、学費は受験のために「あえて3歳差」という妊活はあまりないでしょうから、気にしすぎないようにしたほうがいいでしょう。

なぜなら「どうせかかる費用」と考えれば2歳差も3歳差も同じ、ともいえます。かかる費用の合計は年度がズレようとも結局のところ似たような金額になるはずだからです(むしろ進学先が私立か国公立か、あるいは学部が何かによる影響も大きい)。

タイミングを狙いすぎると2人目不妊の恐れも~2人目妊活は早めに

それよりもうひとつの心配は「狙いすぎてタイミングを逸する」ことのないようにしてほしいということです。いわゆる「2人目妊活問題」です。

「○年あいだを空けよう」と狙いすぎて結果としてうまく妊娠できなかったり「もう一人欲しいけれどあとは自然にまかせて」と考えていたらいつまでたっても2人目が生まれなかったりすることがしばしばあります。

2人目の妊娠、出産についてはママの年齢が高齢化するという問題もあります。自然妊娠で1人目が生まれた場合も、そうでなかった場合も、悩んだら早めの受診をしてみてはどうでしょうか。

おまけ 七五三については2歳差が便利

わが家は2歳差で子どもがふたりいます(3歳と5歳)。不妊治療をして苦労したので、2人目についてはできるだけ急いで治療を始めたところ、スムーズに授かって2歳差になった、という感じです。

結果として言えば、オムツが外れてるまでの苦労する乳幼児期間を連続で一気に乗り切った、という感じです。結構イクメンにがんばりましたし家事もたくさん引き受けましたが、今からもうひとり子育てがんばれるか?、と言われると体力が残っているか心配になります。

わが家のケースで、「2歳差がよかったなー」ということがひとつだけあるとすれば、それは七五三です。3歳、5歳、7歳と2歳刻みでイベントが発生しますから、2歳差だと「セットでふたりとも着物を着せてお祝いしちゃえ」ということができるからです。

悩んでいるなら2歳差ねらいはいいかもしれませんよ(結果として3歳差になるかもですが、それはそれでいいことですし)。

やまさき・しゅんすけ 「人生の幸せの問題は、たいていはお金の問題である」という考えのもと、お金と幸せについて考えるファイナンシャル・プランナー(FP)。公的年金制度・退職金制度、投資教育が専門。Twitterでは毎日一言「お金の知恵」をツイートしてます。副業はオタクで、まちあるき、アニメとコミック、ゲーム好き。所属学会は東京スリバチ学会と日本年金学会