植松伸夫 植松伸夫

新年の幕開け、いろいろなコンサートがあるなかで、これは異色。新春早々に、あの全世界で1億本(!)以上を売り上げたロールプレイングゲームの金字塔「FINAL FANTASY」シリーズをはじめ数多くのゲーム音楽を手掛ける植松伸夫。その作品を集めたコンサートが1月5日(土)に東京・東京芸術劇場コンサートホールで開催される。

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「UEMATSU WORKS~ノビヨ、カンレキ!~」と題されたこのコンサート。ノビヨとは植松氏の愛称とのこと。2019年にカンレキ(還暦)を迎える植松氏の代表的な作品と、ルーツともいえる今までに聴いてきたクラシック音楽が迫力のオーケストラ・サウンドで一気に聴けるこのコンサート。年内休養が発表され、その復帰が待ち望まれていたが、このたび同公演から復帰を表明。あわせて、植松氏自身がセレクトしたプログラムのすべてが発表された。

まずは代表作の『FINAL FANTASY』から『FFⅦメインテーマ』、『FFⅥティナのテーマ』、『FFⅣゴルベーザ四天王』、『FFⅦエアリスのテーマ』。1991年発売のFFⅣからもセレクションされているあたり、ちょっと大人の心をくすぐる選曲ではないだろうか。そのほか、ゲームクリエイター坂口博信が率いるミストウォーカーでの作品で、キャラクターデザインには人気漫画『SLAM DUNK』でおなじみの井上雄彦氏と豪華な布陣で作られた『ロストオデッセイ』、同じくミストウォーカーでの作品『ラストストーリー』、『ブルードラゴン』。ここまででもワクワクしてくる選曲だが、最近の植松氏のお気に入りとして、ゲームだけでなくアニメなどでも展開されている『グランブルーファンタジー』、今回の演奏会の開催にあたり、ぜひ演奏してほしいとの願いで取り入れた『オーシャンホーン』、それぞれのメインテーマがセレクトされている。さらに栗本薫の大著『グイン・サーガ』のアニメで使われた『グランドオープニング』が演奏される。

そのほか、植松氏が聴いてきたクラシックの作品ということでラフマニノフ、チャイコフスキー、ラヴェルの小品があわせて演奏される。どんな曲を聴いて過ごしてきたのかぜひ本人の話も聞いてみたい。指揮にはゲーム好きで知られる竹本泰蔵、スペシャル・ゲストはもちろん植松伸夫、そしてオーケストラは最新のオーケストラ・サウンドを響かせる東京交響楽団とあっては、新春1回目のコンサートとして聴きのがすことはできないコンサートだろう。

植松氏からは
『皆様、ご心配をおかけしました!1月5日(土)東京芸術劇場でのコンサートでお会いできるのを楽しみにしています!―植松伸夫』
とコメントが届いている。

チケットは発売中。

文:東京交響楽団・長久保宏太朗