クレームは寛容の無さ?

「過剰反応」社会の悪夢/榎本博明著(角川書店)

同書では、騒音問題に対する保育園の対応が紹介されています。子どもの声が周辺住民に迷惑をかけないようにと、外遊びの時間を制限したり、苦情があれば園庭に出さないというルールを作った保育園もあります。また、やや信じがたいことですが、日中もカーテンを閉めている保育園もあるのです。

どうして、こんなにも気を遣わなくてはいけないのか、と思う一方、実際に近隣に住んでいる方のストレスも大変なものがあるでしょうし、ご自身が引っ越した後に保育園が建設されたとしたならば、クレームの一つも言いたくなることでしょう。

榎本さんも、保育園に対するクレームすべてが周辺住民の寛容の無さとして嘆いていてはいけないと語ります。

「私は幼児教育に関係する仕事をしていた時期があるのだが、園児の保護者のマナーの悪さはよく話題に上り、幼稚園の先生たちにとっては、園児を静かにさせるよりお母さんたちを静かにさせることの方がやっかいだということをよく耳にしたからだ。子どもにも自分にも甘く、きちんと躾けていない親が増えているせいか、先生の言うことを聞かずに騒いだり暴れたりする子が多いというのは、小学校でもよく話題になった」(同書より)

解決の手立ては…

問題はそう簡単には解決しないような気がしますが、親・保育園・近隣者が歩み寄ることができれば、お互いの許容範囲は広がるのではと思いますし、その反面、お互いを否定しあっていては、この問題に対する許容範囲は狭まる一方でしょう。賛否両論あって難しい問題です。

当事者の一人でもある筆者としては、近所とのつきあいが薄まりつつある昨今ですが、なるべく挨拶をしたり、コミュニケーションをとることを意識しています。