AIが室内環境や温度調節の操作から快適環境を学習・成長

富士通ゼネラルは、無線LANアダプタを搭載し、スマートフォン向け専用アプリ「どこでもエアコン」を利用して遠隔操作が可能な家庭用AIエアコン「nocria(ノクリア) Xシリーズ」8機種を、2019年1月下旬から順次発売する。

同社が蓄積したエアコンに関するデータと、富士通研究所が30年以上研究している人工知能の技術を融合したAI「Zinrai」が、普段の運転中に部屋の暖まりやすさ、冷えやすさを学習し、さらに、気象データを元に翌朝の冷え込みが厳しいときや熱帯夜になりそうなときに、起床時刻や帰宅時刻に、各部屋が快適な室温になるようタイマー予約を提案し、スマートフォンに送信する。なお、「Zinrai」のAPI活用は生活機器では初めて。

タイマー予約は、スマホの通知画面から簡単に設定でき、指定した時間に快適になるように予測運転を開始する。部屋全体を快適な温度にする独自の気流制御「デュアルブラスター」を搭載しており、運転中にちょっと暑い、寒いと感じて温度を変える操作も高い精度で学習し、学習後は室内温湿度や人の活動量などが似た状態になると、高いレスポンスで設定温度を変更する。

付属の据え置き型リモコンは、室内機とBluetoothで通信し、リモコンの表示部には業界で初めて有機ELを採用。手をかざすと、タッチ操作対応の画面が点灯して運転状況を表示し、画面の上で手を左右に往復させる操作で運転のオン/オフが可能なので、手が濡れた状態でも使える。

親しみやすさを表現したラウンドフォルムの室内機には、熱交換器を55度で10分間加熱する「熱交換加熱除菌」を採用。冷房・除湿運転中に熱交換器に結露し、その後内部に残留した水分に含まれるカビ菌や細菌を除去する。

外出先から電源のオン/オフ、見守りなどができるスマホ連携機能に加え、スマートスピーカー「Amazon Echoシリーズ」「Google Home」や、「Googleアシスタント」を搭載したソニーの家庭用テレビ「ブラビア」からの音声操作に対応する。

発売時期は、単相100Vの「AS-X22J」「AS-X25J」「AS-X28J」と単相200Vの「AS-X40J2」「AS-X56J2」が2019年1月下旬、単相200Vの「AS-X63J2」「AS-X71J2」「AS-X80J2」が2月下旬。価格はいずれもオープンで、税別の実勢価格は28万円~41万円前後の見込み。