カルシウムが不足すると太る!

骨の材料となる「カルシウム」、そして骨づくりを助ける「MBP」を同時に摂取できるのが牛乳や乳製品。しかし、牛乳を飲まない人が増えていると聞く。給食を食べている時期は毎日牛乳を飲むのだが、給食がなくなると途端に飲まなくなることが多いという。やはり、ぷよっとした「脂肪」になるイメージがあるからだろうか?

「牛乳や乳製品は太ると思いがちですが、カルシウムが不足すると実は太ります。牛乳や乳製品をしっかり摂っている方が、脂肪が少ない。カルシウムを摂らないと、脂肪が燃えにくい体になってしまうんです」

栄養が足りていないと、体はそれを保持しようとする。一度ついた脂肪も、燃やさずに体に溜め込む。逆に、カルシウムやタンパク質などをしっかり摂ることで代謝がよくなり、エネルギーを消費しやすくなるという。

骨は3年で入れ替わる

「カルシウムを効率的に摂るなら、牛乳・乳製品以外では小魚ですね。ただし、相当よく噛んで食べないと胃酸で溶けません。野菜(小松菜など)にもカルシウムは含まれていますが、やはり吸収が悪い。一番吸収がいいのが、牛乳なんです。

カルシウムは、量的にもたくさん摂るのはなかなか難しく、ほとんどの年齢で半分くらいしか足りていません。1日、200mgぐらいずつ抜けていく。骨は、大人の場合、およそ3年サイクルで入れ替わるといわれていますが、3年サイクルで、足りない状態が続いていくわけです」

40代半ば頃から、骨の量は徐々に減っていく。カルシウムはやはり、多めに摂った方がよいのだろうか?

「カルシウムの摂取量の上限は、大人で1日2.5gです。カルシウムのサプリメントを大量に摂ることさえしなければ、過剰摂取が起きることはまずありません。牛乳で約2.5リットルですから(笑)。

お腹がゴロゴロする人は、固形物と一緒に摂るようにするといいでしょう。完全な乳糖不耐症の方は別として、牛乳が苦手な方は料理に加えるなどして、なるべく食生活に入れるようにするといいですね。

ヨーグルトは乳酸菌が固まったものなので、栄養的にほとんど牛乳と変わりはありません。毎日牛乳を飲むのが無理であれば、ヨーグルトや市販の機能性食品を利用するなど、無理のないスタイルで続けるとよいでしょう」