カンヌ映画祭の最高賞パルムドールに、フランスのジャック・オーディアール監督の『Dheepan』が輝いた。オーディアール監督は、過去に『預言者』『君と歩く世界』でコンペ入りしているが、いずれの年もミヒャエル・ハネケ監督にパルムをさらわれていることもあり、授賞スピーチでは「ミヒャエル、今年、映画を作らないでいてくれてありがとう」と語っている。

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2番目の賞にあたるグランプリは、ハンガリーのラズロ・ネメス監督の『Son of Saul』、監督賞は、妻夫木聡が出演した台湾のホウ・シャオシェン監督の(『黒衣の刺客』)が受賞。男優賞はフランスのヴァンサン・ランドン(『The Measure of a Man』)。女優賞はアメリカのルーニー・マーラ(『Carol』)とフランスのエマニュエル・ベルコ(『Mon roi』)のダブル受賞となった。

日本からコンペ入りしていた是枝秀和監督の『海街diary』は無冠に終わったが、ある視点部門では、黒沢清監督の『岸辺の旅』が監督賞に輝いている。

文:猿渡由紀