派手な演出で始まったオープニングスピーチ。3人の係員がタブレットで撮影した映像をインテルのリアルセンステクノロジーを使ってリアルタイムに加工し中央スクリーンに投影した

【上海発】全米家電協会(CEA)がアジアで初めて開催するコンシューマー・エレクトロニクス・ショー・アジア(CES ASIA)が中国・上海浦東新区にある「上海新国際博覧センター(SNIEC)」で5月25日から3日間、同会場で行われた。数多くのキーノートスピーチに先立って、CEAのGary Shapiro社長兼CEOがオープニングスピーチを行った。

まずはエレキバイオリン、エレキギター、胡弓、ボイスパーカッションによるパフォーマンスからスタート。インテルのリアルセンステクノロジーを使った映像演出も加わり、アジア初のCES開幕を華々しく彩った。

Shapiro社長兼CEOは画面から“登場”した。ゲームの世界に迷い込んでスピーチの時間に遅れそうだと話しながらようやく「現実世界」への出口を見つけ、ゲームの世界から飛び出して来る、という演出だ。Shapiro社長兼CEOがジャンプしてステージに登場すると会場は拍手喝采、一気に和やかな雰囲気に包まれた。

Shapiro社長兼CEOは「CES ASIAの会場として上海を選んだのは未来の都市だからだ」と話す。「CEAはイノベーションを促進することを大きな目的にしている。世界規模で進んでいるイノベーションだが、とりわけ中国企業はそのスピードが速く、影響はアジアだけでなく世界に広がっている。中国は家電市場の成長の中心だ」と、中国開催の意義を強調した。

さらに、2014年は2680億ドル(約33兆円)だった中国の家電市場は今年2810億ドル(約34.5兆円)と5%拡大するとの予測を紹介。今回のCES ASIAは「事前登録2万6000人以上のうち55%が中国本土から、18%が他のアジア諸国から、27%がアジア以外からのものだ」と話しながら「出展社は欧米も含め16か国200社以上にのぼる。メディアの事前登録も1000件を超えた」と、世界規模のイベントであることを示した。