「第78回 美空ひばり生誕祭」が29日、東京都内の日比谷公会堂で行われ、女優の中村メイコ、テレビプロデューサーの石井ふく子氏、元TBSアナウンサーの鈴木治彦氏、ひばりプロダクション代表取締役の加藤和也氏が出席した。

 イベントには約2000人のファンが訪れ、10枚組DVD「宙(そらから)」からの映像上映のほか、4人によるトークショーが行われた。

 同所は来年度から耐震工事などを実施するため休止する。加藤氏は「(生誕祭の)2年目からここでやらせていただいて、ちょうど四半世紀。皆さんの思いが詰められた会場が来年から新しく生まれ変わりますが、25年間誕生日を祝っていただいたことに感謝です」と語った。

 中村は「あの人(ひばりさん)は年下なのにしっかりしていて、公私ともにいろいろなことを教わりました」と思い出を語り、「あの人が亡くなってからあの人に対する時計が止まってしまっていて、亡くなって何年とかの勘定ができない。私が81歳なのであの人は70代後半。生きていたら何を話してどうなっていたのか、不思議です」と故人をしのんだ。

 ラジオ番組で初対面した際の出来事を振り返った鈴木氏は「いろいろな番組の司会に何回も指名していただいて、後輩からうらやましがられました。歌はうまいし感じはいいし、ひばりさんにはお母さん共々良くしていただきました」と感謝を述べた。

 また、イベントではひばりさんの若き日の映像も上映され、石井氏は「すてきですよね。本当にきれい」とうれしそうにほほ笑んだ。