全制覇したい! 全国の“変わり唐揚げ”

例えば、岐阜県関市内の11店舗で堪能できるのが、「黒からあげ」です。その名前の通り、隕石のように真っ黒な塊となっている黒からあげ。この黒さの正体は、衣にヒジキとシイタケを使っているから。揚げすぎて黒くなったのではないんですね。ですので、実際にかぶりつくと、美味しい唐揚げの風味を楽しめるのです。

また現在では、黒からあげの第2弾、シイタケとパプリカを使った「赤からあげ」も登場。見た目にもインパクトある唐揚げ、食べたくなってきました。

次に紹介するのが「みそピーから揚げ」。これは千葉県印西市内の11店舗で味わうことができる一品。千葉の落花生といえば、生産量日本一として有名です。香ばしくて、しょっぱくて甘い、そんな落花生が唐揚げと一緒になったら……。同書ではこのみそピーから揚げの魅力をこう紹介。

「これは揚げたての唐揚げに、作りたてのやわらかい味噌ピーナッツをからめるものでボリューム感たっぷり。かぶりつくと、まず味噌ピーナッツの甘じょっぱい味がして、その後はジューシー。肉をムシャリムシャリと味わっていると、ピーナッツがカリカリと砕け、香ばしさをまとった肉がさらにうまくなります」(同書より)。

とても美味しそうな説明ですね。これがカラアゲニストの表現力なのでしょうか、唐揚げ協会会長は間違いなく「唐揚げの美味しさを多くの人に伝えることができる人」だと思いました。

他にも、新潟県には「新潟のカレー味唐揚げ」といったものも。新潟市は、2人以上世帯のカレールーの年間購入金額が全国で1位。新潟にとって「カレー味」というものは身近なようですね。その影響もあって、唐揚げにもカレーの風味が。創業50年以上の「鳥専門店 せきとり」をはじめ、市内にはカレー味の半身揚げを出す店が約50店舗もあるとのことです。

探せば、まだまだ全国のご当地唐揚げが出てきそうですが、筆者が思う唐揚げの魅力とは、どこで食べても美味しいものが多いということです。この平均点の高さ、他の料理ではなかなかできないのでは。今日は、地元の商店街で唐揚げを買いにでかけようと思います。お店で食べるだけでなく、お持ち帰りして家で食べても美味しい、これも唐揚げの魅力ですね。

あなたのオススメの唐揚げはありますか? 意外と身近なところにお気に入りの一品があるかもしれませんね。

フォトギャラリー【写真】デカすぎ! 巨大唐揚げを野球ボールと比べてみた(18点)
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【書籍情報】
『唐揚げのすべて - うんちく・レシピ・美味しい店 』
安久鉄兵著 中公新書ラクレ