子供から大人まで楽しめるストーリー
宮田:収録のスタジオの中で「これオンエア大丈夫かな」

宮田さん:けっこう玄人向けのアニメかなと。

ち密に計算された構成とストーリーで、必ず空回りするキャンディスと博士がいて、楽しむ子供たちという構図があるんだけれども。

日本語訳にすると馴染みのないカタカナの難しいセリフや難しいネーターの名前を子供たちは受け入れてくれるのかなと思った時もあったんですけれど、子供でも理解していただけるし、大人はブラックユーモアにくすっと笑えて。

どちらかというと、自分に照らし合わせているんでしょうね。

社会のはざまで生きている博士やキャンディスのような人が、大人目線で博士やキャンディスを応援しているという。

それぞれの色々な立場で見ていただけるというのも、ち密に計算されたアニメだなと思いますね。
 

多田野さん:色々なキャラクターにファンがいるんだよね。

ロジャーにもファンがついているし、バルジートにもファンがいるし。

 

増田さん:俺も最初入った時は、ディズニー作品に出させていただけるんだありがたいな、と思って何話かやって、ふと気づいたのは「俺が知っているディズニーのテイストと違う」。

 

宮田さん:収録のスタジオの中で「これオンエア大丈夫かな」というのもけっこうあって。

そういうのも堂々と放送するのが素晴らしいなと思いました。

日本でファンになってくれる人はクリエイターの人とかセンスの良い人が多いんですよね。

こういうブラックなのも受け入れて、間接的に訴えているような構成の仕方がヒットするんでしょうね。

当初はなんだろうと思った時もあったんですけれど、パターンが見えてくると徐々にはまってくる。

でもパターン化しても毎回微妙に違って飽きさせないというのがすごいなあと思います。

 

喋らないファーブ
増田:ファーブじゃない役で呼ばれて「男1」として出た回も

宮田さん:1回目の台本見たときに、フィニアスがけっこう喋っていて、「お当番、けっこう続くな」と。

とはいえ『フィニアスとファーブ』だから絶対2分の1か、少なくとも3割くらいはファーブが喋るのかなと思っていたのですが、10話くらいしたら「ああなるほど。ファーブ喋らないんだ」と理解しましたね。

 

増田さん:下手したらファーブじゃない役で呼ばれて「男1」として出たりした回もありました。

 

宮田さん:でもタイトルは『フィニアスとファーブ』ですから、フィフティーフィフティーでいたいわけですよ。

まあどっちかというとフィニアスとファーブはのほほんとしているので、実際に喋っているのって博士とキャンディスなんですよ。

喋ってあれほど一生懸命になっているのに報われないという。

 

増田さん:人生の厳しさを教えてくれますね。

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