ラオックス新宿本店が6日にオープン、戦う土俵を変えて快進撃を開始

2015.6.6 11:00配信
23店舗目となる「ラオックス新宿本店」(左)と「コンセプトが全然違う」と自信をのぞかせるラオックスの羅怡文社長(右)

円安によるインバウンド(訪日外国人)需要の波に乗って快進撃を続けるラオックスは6月6日、東京・新宿3丁目の交差点に23店舗目となる「ラオックス新宿本店」をオープンした。ヨドバシカメラの本拠地でもあり、ヤマダ電機やビックカメラなどの競合店がひしめく激戦地だが、羅怡文社長は「(他社とは)コンセプトが全然違う」と自信を示す。安売りではなく、「日本の美を一瞬で手に入れる」という、むしろ「高売り」ともいえるコンセプトで競争軸を変えていることが、売り場づくりからも伝わってくる。

ラオックス新宿本店は、秋葉原本店や銀座本店に続く3店舗目の旗艦店となる。6日のオープニングセレモニーでは、台湾の人気モデルで女優のリン・チーリンさんとのトークセッション後にテープカットが行われて華やかにオープンした。

同店の立地は、JR新宿駅の東口を出た新宿通り沿い。スタジオアルタや紀伊國屋書店の新宿本店、ビックカメラとユニクロのコラボショップであるビックロ ビックカメラ新宿東口店のすぐ先。新宿通りと明治通りが交差する新宿3丁目の交差点で、最近は、外国人が好んで来る街であり、人気百貨店の伊勢丹の向かいだ。競合を意識したビックロでは、店舗入口のデジタルサイネージをフル活用して免税をアピールしていた。

●ツアー客以外もターゲットに

前日の関係者向け内覧会で羅社長は「ラオックスは家電専門店ではなく、日本の美がなんでもそろっている総合免税店。5階の時計やジュエリーのフロアで、これだけの高級品を品ぞろえしている店はないだろう。そういう意味で、日本の顧客にも楽しんでもらえる」と、同店への期待を語った。

秋葉原本店や銀座本店では、店の前に大型観光バスが列をなして止まってツアー客が一斉に「爆買い」する光景が見られるが、新宿本店はそうしたツアー客以外にもターゲットを広げたいと意欲を見せる。

「新宿は個人の外国旅行者も多い街。だれもが来てもらえる店にしたい。スタッフも50人から60人体制で、英語や中国語が話せる。ムスリム向けの特設コーナーも目玉だ」と、羅社長は語る。

●ゆっくりと買い物ができる店内

1階にJTBが入っていることもあり、店舗入口の間口は狭いが、そこからエスカレーターで5階まで上ったところに売り場がある。

フロア構成は5階から8階までで面積は2100平方メートル。5階は時計やジュエリーなどが並ぶ落ち着いた雰囲気の高級品フロア、6階に上がると化粧品、健康食品、日用品、ドラック、土産、菓子などが並ぶ明るいイメージのフロアが広がる。

7階には、家電製品や理美容品、民芸品、工芸品、おもちゃなどが並ぶ。そして、最上階の8階は、一面がゆっくりとくつろげるカフェスペースになっており、ラオックス初の自社ブランドアパレルとなる「ORIGAMI」の店舗が入っている。

●10カラット、3億円のダイヤモンドまで

アイテム数は2万点とほかの旗艦店と基本的に同じだが、新しい「美」をコンセプトにした「ジャパンプレミアム」を打ち出す店内は、コーナーとコーナーの間の通路が広くとられている。自社ブランドのアパレル売り場では厚めのじゅうたんを敷くなど、安売りとは明らかに一線を画している。

例えば、5階のジュエリーコーナーには、10カラットの3億円のダイヤモンドをはじめ、1000万円や100万円の高額ジュエリーを販売する。海外の高級ブランドコーナーでは、同社で最大規模となる長さのコーナーを設置したという。

目玉の一つであるムスリム向けコーナーや礼拝スペースは、今年の春から秋葉原本店でテスト的に設置したところ好感触だったため、新宿本店でも導入に踏み切った。売り場では、インドネシアとウズベキスタン国籍の社員が応じる。また、礼拝コーナーも男女に分けて設けるなど国際感覚にも敏感だ。

●オリジナルモデルの炊飯器

家電製品のコーナーは、ほかの旗艦店と品ぞろえは同じ。だが、日本製であることはもちろん、中国人が好む赤色や金色のオリジナルモデルを日本メーカーと開発したIHジャー炊飯器をそろえるなど、価格ではないところで勝負している。日本ではニーズの少ない10合炊きの炊飯器も、中国では近所の人へのお土産や、親族を家に招くときなどのために1人で2台購入するお客も少なくないという。

ラオックスの2015年12月期の売り上げ目標は700億円(前年比139%)。中期の17年12月期は同1500億円を目標に掲げている。従来のコンセプトを変えた店づくりを進めるラオックスの快進撃はしばらく続きそうだ。

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