家計をどう分担するか、貯金をどうするかルールをちゃんと決めて、新婚生活をスタートさせよう

さて、カミングアウトしたら、「家計分担」と「貯金目標」まで決めておきましょう。

「家計分担」は自動引き落としされる家賃や公共料金の分担、日々の生活費の分担を決めます。「払ったほうが負担する」になると日用品をマメに買い物するほうが損をすることが多いので要注意です(たいていの場合、女性のほうが負担大になる可能性があります)。ルールはシンプルにすることが第一で、必要なら家計簿等の履歴を使ってきちんと明細を作ることが効果的です。もちろん、お互いの年収の違いに応じてどちらかが重くならないよう、バランスよく家計分担を決めておきましょう。

「貯金目標」もまた、新生活のスタートで決めておきたいもののひとつです。夫婦の合計年収(税金を引かれる前の金額)の10%以上はがんばって貯めたいところです。お互いに年収の何割くらいは貯金するか目標を決め、年末などに残高をチェックしあうことが理想的。

毎月の給与からは少なくとも1万円以上、ボーナスのある場合はその半分くらい貯めれば実現できるくらいの目標設定でスタートしてみてください。家計分担が重い方は貯金のノルマは少し軽くするようなルールも上手なやり方です。

お互いに好きになって結婚したのに、お金の問題でもめて仲が悪くなるなんて、とても残念なことです。たかがお金の件で離婚することになってはもったいないことですが、お金の件で問題を抱えたまま結婚生活を続けていくこともできません。

実際の生活を共にし、ひとつの家計をふたりでやりくりしてからが本当の「共同作業」です。ぜひ「お金の共同作業」を続けて、楽しい結婚生活をお金の問題でこじれさせないようにしてください。

やまさき・しゅんすけ 「人生の幸せの問題は、たいていはお金の問題である」という考えのもと、お金と幸せについて考えるファイナンシャル・プランナー(FP)。公的年金制度・退職金制度、投資教育が専門。Twitterでは毎日一言「お金の知恵」をツイートしてます。副業はオタクで、まちあるき、アニメとコミック、ゲーム好き。所属学会は東京スリバチ学会と日本年金学会