左から 望海風斗、上田久美子(演出)、齋藤吉正(演出)、小川友次理事長、早霧せいな、咲妃みゆ 左から 望海風斗、上田久美子(演出)、齋藤吉正(演出)、小川友次理事長、早霧せいな、咲妃みゆ

宝塚歌劇雪組公演『星逢一夜(ほしあいひとよ)』『La Esmeralda(ラ エスメラルダ)』の制作発表が6月10日、都内にて行われ、雪組トップスター早霧せいな、トップ娘役咲妃みゆ、望海風斗らが意気込みを語った。

宝塚歌劇雪組 チケット情報

今年正月に『ルパン三世』の舞台化で話題をさらった、新トップ早霧率いる雪組。今作は、新体制となった雪組の2作目の公演となる。宝塚の王道とも言うべきミュージカルとショーの2本立てスタイルだが、前半の『星逢一夜』は2013年の初演出作『月雲の皇子』が大きな評判を呼んだ期待の新人・上田久美子の大劇場デビュー作。江戸中期の九州、とある藩で起きた叛乱を背景に、藩主の息子と身分なき娘との恋を哀切に描き出す物語だ。上田は「早霧、咲妃、望海という中心の3人が皆、芝居巧者と言われる役者たち。特に内面的なものが素晴らしい。この3人なら思い切ってシンプルな日本物に挑戦したいと思った。日本物でしか出来ない情の深い世界や、日本人独特の義理と人情の間で揺れ動く激しい葛藤、そういったものをお見せしていけたら」と話す。

この日の会見では早霧、咲妃、望海が『星逢一夜』のパフォーマンスを披露。約10分の芝居仕立ての充実のパフォーマンスで、美しくも切ない世界の一端を報道陣にアピールした。「最初に台本を読んだ瞬間から、この作品の持つパワーをとても感じました。自分自身が感動して、この作品を絶対良くしたいという気持ちが生まれたので、それをお客さまに伝えていきたい」と早霧。咲妃も「セットも音楽もすべて魅力的。その魅力のすべてをお客さまに余すことなくお届けできたら」、望海も「すごく綺麗な物語だと思った。その中に心を動かされるものがあり、最後になぜか懐かしさが残る作品」と語り、意気込み充分だ。

一方、ショー『La Esmeralda』はヨーロッパラテンがテーマ。演出を手掛ける齋藤吉正は「今の雪組の充実、華やかさ、高いスキルを皆様にご覧頂きたい。宝塚の5組の中でも、早霧・咲妃・望海の雪組は宝塚が誇る魅力的なトリデンテ(3トップ)。早霧のショーの代名詞になるような作品を目指したい」と力強く語った。芝居とショー、まったくタイプの異なる2作で、現在の雪組の魅力を多角的に味わえそうだが、早霧も「この2本立ては一度で二度美味しい。普段はあまり自信がないタイプなのですが、これだけは自信があります(笑)。お客さまにもお芝居では心を動かしていただいて、ショーでは身体を動かしていただいて、私たちとともに楽しんでほしい」と話した。

公演は7月17日(金)から8月17日(月)まで兵庫・宝塚大劇場、9月4日(金)から10月11日(日)まで東京宝塚劇場にて。チケットは兵庫公演が6月13日(土)、東京公演が8月2日(日)に一般発売を開始する。