「人権」「労働環境」への配慮も

あまり知られていないと思いますが、製品の安全性だけでなく、そこで働く人々の権利や労働環境に配慮した取り組みも行っているそうです。

「不当な児童労働が行われていないか、給料がきちんと支払われているか、休みが与えられているか…。労働環境に不満があったら、想定外のことも起こりえます。」

イオンでは、取引をする際、製造委託先と「国連グローバル・コンパクト(人権・労働・環境・腐敗防止)」や「イオンサプライヤーCoC(取引行動規範)」をもとに契約を結び、生産過程においても法令遵守を要求。製品が適切な労働環境のもとで生産されるような体制をとっているとか。

「どこどこの国で作られたものは、安全でない」とするのは誤解で、「どれだけきちんと管理していくか」、管理の仕方が大事、と土谷さんは話していました。

知っておきたい食品流通の仕組み

ちなみに、食品が日本に輸入される際には、残留農薬や食品添加物、微生物などの検査が輸出国側・輸入国側の双方で行われ、違反があったものは廃棄または積み戻しされます。
さらに、各都道府県でも安全性の監視が行われ、検査を通過したものだけが店頭に並びます。

つまり、輸入食品はすべて、日本の安全基準で審査され、基準に合わないものは流通しないシステムになっています。

何度もの検査をくぐり抜けたものだけが食卓に届くわけで、食材との出会いも一期一会。ありがたくいただきたいですね。

今回は国やイオンでの安全・安心への取り組みについてご紹介しましたが、食品の選び方で買い物時間を短縮し、それが家族の健康や楽しさにつながれば一石二鳥です。
ぜひ、バランスや彩りのよい食卓づくりに役立ててみては?

ライター/女子栄養大学 食生活指導士1級。学生時代からさまざまな体調不良に悩まされたこともあり、健康的な生活習慣について学び始める。現在は専門家を中心に取材活動を行い、おもに食、健康、美容、子育てをテーマにした記事を発信。乗りもの好きな1男の母でもある。