「映画は“魂”を持つべき」ダンテ・ラムが激白!

2015.6.18 16:53配信
ダンテ・ラム監督

今年1月に劇場公開され、観客の胸を熱くした香港製の熱血ドラマ『激戦 ハート・オブ・ファイト』が6月19日(金)にソフトリリースされる。人生の再生を懸けて総合格闘技の世界に飛びこんだ中年の元ボクサーと若きファイターの戦いを描く本作で、監督を務めたのが香港を代表するヒットメーカー、ダンテ・ラム。エモーショナルな快作を次々と放ち続けている彼が、本作に込めた思いを語った。

『激戦 ハート・オブ・ファイト』場面写真

総合格闘技という激しいスポーツを描くのは、言うまでもなくラム監督にとって大きなチャレンジだった。「リングに上がる選手役は、主演のふたり以外は、すべてプロの格闘家だ。私は本物の格闘を撮りたかったんだ。CGは使いたくない。打撃を受けたら“痛い”と思えるような映画にしたい。もちろん、役者とは事前に綿密な準備をして危険がないよう努めたが、それでも怪我は避けられない。主演のニック・チョンは本番前のリハーサルで左手の小指を骨折してしまった。痛くてたまらなかっただろうが、彼は撮影を続けたよ」。

ファイトだけでなく、人間ドラマにも熱気が流れる本作。主人公たちには、それぞれ守りたい、家族のような存在の誰かがいる。ファミリーという意識はラム監督が一貫して描き続けているテーマだ。「香港映画は商業映画ばかりで、自分もその世界に生きている。それでも私は、自分の考えやメッセージを盛り込み、観客の方々に伝えたいと思っている。とくにファミリーというテーマは重要だ。我々は愛情や友情、親子の情など、いろいろな情に囲まれているが、どんな関係を築こうとも人間はいつか死ぬ。しかし命の最期のときに周りにファミリーがいて、情を実感できるのはとても幸せなことじゃないか」。

本作には“戦う理由を忘れるな”という名セリフがある。映画作りが“戦い”であるとしたらラム監督のそれにはどんな理由があるのか?「映画を撮る理由は、皆に多くのことを語りたいからだと思う。映画が単なる商業活動であるならば、作り手は“どうやって観客を喜ばせるか?”ということだけ考えればいい。でも映画は“魂”を持つべきだ、と私は思う。商業映画の枠の中で“魂”を表現することは難しい。どんな映画を撮るにしても悩ましい問題だが、それこそが私の戦いなんだ」。

『激戦 ハート・オブ・ファイト』
6月19日(金)ブルーレイ&DVD発売&レンタル開始
ブルーレイ:4700円+税
DVD:3800円+税

取材・文:相馬学

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