斎藤工

俳優の斎藤工が6月20日に、東京・新宿武蔵野館で行われた主演作『虎影』の初日舞台あいさつに、共演する芳賀優里亜、しいなえいひ、津田寛治、石川樹、メガホンをとる西村喜廣監督とともに登壇した。

『虎影』初日舞台あいさつ/その他の写真

挨拶に立った斎藤は「普段の作品とは違い、主演兼宣伝というスタンスで取り組んだ作品。配給が決まる前から、監督と作品をどう伝えるか作品を練りました。今日からどう育つかワクワクするし、皆さんには作品の行く末を見守ってもらえれば…」と感無量の面持ちだった。

実写版『進撃の巨人』で特殊造型プロデューサーも務める西村監督が、長年親交がある斎藤を主演に迎えて、初めて時代劇に挑んだ本作。斎藤演じる元最強の忍者・虎影が、愛する家族を人質にされ、やむなく命がけの財宝争奪戦に身を投じる。「現場は西村さんのセンスと好奇心にかけていた」(斎藤)。

西村監督は完全オリジナルストーリーの映画化に、「漫画原作が多い現在、今回のような企画は通りにくいもの」と苦労を告白。「アクション映画だが、描きたかったのは家族の絆というテーマだった」と本作の普遍性を強調し、「今後も工と一緒に、続けていきたい」と『虎影』シリーズ化にも意欲的だった。

4月にベルギーで開催されたブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭でも熱狂的な歓迎を受けており、「僕の作品は海外のほうが、受けが良くて(笑)。世界にある“ファンタスティック”と名がついた映画祭には、今後もどんどん出品される予定なので、工と一緒に現地の熱気を実感したい」(西村監督)、「ぜひ海外でも暴れまわってほしい」(斎藤)と世界に目を向けていた。

『虎影』
公開中

取材・文・写真:内田 涼