『ジュラシック・ワールド』(C)ILM / Universal Pictures and Amblin Entertainment

スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を務める映画『ジュラシック・ワールド』の特別映像が公開になった。本作はすでに公開を開始している国々で驚異的なヒットを記録し、観客を熱狂させているが、コリン・トレボロウ監督やクリス・プラットら作り手たちのシリーズに対する敬意と愛情が、大きな成功を導いたようだ。

『ジュラシック・ワールド』特別映像

スクリーンに恐竜が出現し“まるでそこに存在している”ように感じられた『ジュラシック・パーク』が公開されたのは1993年。映画は多くの観客から愛され、本作を観て感動し、興奮した子どもたちが当時の気持ちを忘れないまま大人になり、映画の“作り手”にまわった。本作の監督に抜擢されたトレボロウ監督もそのひとりで「シリーズの魅了をスピルバーグと確認し合い、新たな世代に伝えようとした」という。

かつて構想されるも不慮の事故によって計画が頓挫していたパークが“ジュラシック・ワールド”と名前を変えてオープンし、多くの人々から愛されている世界が本作の舞台だ。そこでは来場者たちが恐竜たちの生態を楽しみ、安全で快適な空間が広がっている。しかし、パーク内で遺伝子操作された新種の恐竜“INDOMINUS REX(インドミナス・レックス)”が暴走したことで、園内はパニックになる。

まるでそこにいるような恐竜たちの動き、そこで生きる人々のドラマ、迫り来る恐竜の恐怖……本作では、かつてスピルバーグが描いた傑作のDNAがしっかりと引き継がれており、主演のプラットは「コリンも僕もシリーズのファンだ。だからシリーズに関わってくれた人々に本作を誇りに思ってほしいんだ」と語る。もちろん、若い作り手たちの情熱と敬意はスピルバーグに伝わっているようで彼は「コリンは最高の監督だ。シリーズを愛する情熱と語るべき物語を持ち合わせている」と評価する。

『ジュラシック・ワールド』は人気作の続編でもリメイクでもなく、シリーズの魅力を新たな世代が引き継いで“新生”させた作品になった。そのことが幅広い世代の観客の心を掴み、驚異的な動員を導いたのではないだろうか。

『ジュラシック・ワールド』
8月7日(金)より全国公開