3.わかってくれない夫には「今だけかもよ…」

中には、前述の言い方でやんわり諭したくらいではわかってくれない、「多く稼ぐ人がエライ」「収入を得られない家事労働に価値はない」という思い込みが強い夫もいるかもしれません。

最後に、そんな夫に対する奥の手をお伝えします。

夫の「俺の稼ぎ」発言が頻回で目に余る場合には「そんなの、今だけかもよ…」と言ってみてください。夫に「どういうこと?」と問われたら、次のように解説を。

たしかに、日本社会は、女性より男性の方が高収入を得やすい構造になっています。しかしそんな男性にも、特に40代以降は、人生の荒波が容赦なく襲ってきます。

実際、事業がうまくいかなくなったり、リストラされたり、思わぬ健康面のトラブルで急に働けなくなったり…といった理由で、もともと有能で高収入だったのに、収入が激減した男性はいくらでもいるのです。そんなとき、支えてくれるのは妻だけかもしれません。

以上を、人生経験豊富で達観しきったバーのマダムのような雰囲気で、脅しっぽくならないよう、さらりと伝えてたしなめましょう。

優位に経ちたがる男性ほど小心なところがあるもの。将来への不安がよぎった瞬間、発言を撤回したくなるはずです。

ただ、ママ自身、そんな最悪の事態を口にしたら、本当にそうなってしまいそうでちょっと不安ですよね。

しかし、夫の失業やリストラなどの不測の事態への対処法について、夫婦でちゃんと話し合っておくことは、実はけっこう大切。上記のセリフはあくまで奥の手ですが、いずれにしても、日常会話の中で「そういう実例もあるらしい」という話をさりげなくしておいてもいいいかもしれません。

そもそも、普段から夫婦で真剣に将来やお金のことを話し合う機会を持って、危機感を共有していれば、どちらか一方が一方を収入差でマウントする状況にはならない気もします。

家事の大変さをわかってもらう努力も必要!

収入差を切り札にする夫は、「外での仕事は大変だけど、家事はラク」と思っていることが多いようです。

女性だけが出産が可能といった男女の身体的な違いはありますが、本来、夫婦は対等なパートナー同士。どちらかがどちらかを下に見たり、どちらかの仕事を軽んじたりしているようでは、良好な関係をキープすることは難しいのではないでしょうか。

夫婦関係を長い目で見ると、やはり夫には、徐々にでもいいので家事の大変さや価値をわかってもらった方がいいでしょう。

夫に家事をさせる方法については、「気の利かない夫でもこれなら動く!夫が率先して家事を手伝いたくなるテクニック」「【ワンオペ】こうすればパパは家事参加する!?カジメンのモチベーションを聞いてみた」といったハピママ*の過去記事もあるので、参考にしてみてはいかがでしょう。

京都在住ライター。私大文学部を卒業し、会社勤めを経てフリーライターに。東京都内で活動した後に、京都市左京区に引っ越し出産。その後は京都で子育てをしながらライター業を続ける。インタビュー・取材記事をはじめ、カルチャー、ヘルスケア、生活などのジャンルで幅広く執筆。