『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』に出演したジュード・ロウ

昨年3月に公開されヒットを記録したアクション・サスペンスの続編『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』が10日(土)から日本公開される。誰もが知る名コンビを新たな解釈で体現し、圧倒的な支持を得たロバート・ダウニーJr.とジュード・ロウは続編で何を目指したのだろうか? 来日したロウに聞いた。

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天才的な観察眼と推理力を持つ名探偵ホームズと、彼にウンザリしながらも絶妙なサポートを見せるワトソン医師が難事件に挑む本シリーズ。続編『…シャドウ ゲーム』は、ヨーロッパで起こる連続爆破事件の真相を追うべくふたりが、イギリス、フランス、ドイツ、そしてスイスへと大陸を横断し、事件に隠された謎の解明に挑み、宿敵モリアーティ教授と対決する。

前作『シャーロック・ホームズ』が公開されたとき、多くの観客はタイトルから想像される“謎解き”や“サスペンス”ではなく、ダウニーJr.とロウの絶妙なコンビネーションと、ふたりが演じるキャラクターに好評を寄せた。彼らが演じる名コンビは圧倒的な頭脳と行動を誇りながら、どこか子どものような“男子感”をもっている。ロウは「それこそが、ふたりが多くの人に愛され、有名になった理由だろうね。この作品は基本的な友情や相棒関係を描いているし、ふたりがまったく違うキャラクターだというのが好感をもたれている理由だと思う」と分析する。

そのため、撮影では事前に用意された脚本をガイドにしながら“即興”で演じた部分も多かったそうだ。「実は1作目があまりに成功したので、執筆中だった続編の脚本を読んだんだ。『意見があれば出してほしい』と言われてね。一番心配だったのは、脚本家が僕たちが即興で組み立てている会話を文字で書こうとしたことだ。こういうものは印刷されて読むと面白くないんだよ(笑)」。だからこそロウは、撮影中は持てるものをすべて投じて“多様性”を現場にもたらそうとしたと語る。「シリアスとコミカルの舵取りは監督のものだけど、僕たちはつねにこの映画の“トーン(基調)”を頭に置いて演技をしたし、即興で創り上げるときもバラエティに富んだエンターテインメントになるように気を配ったよ。大事なのはホームズもワトソンも“リアルな人間で一生懸命”だってこと。彼らは必死なんだけど、極端な状況にいるから、観客からみると滑稽だったりするんだ」。

絡み合った謎と手がかりをひとつずつ手繰り寄せ、観客の誰もが予想もしなかった“真実”を提示してくるホームズとワトソンのコンビ。『…シャドウ ゲーム』では、謎、ふたりの会話、アクションのすべてが前作以上に“予想できない”展開になっているようだ。

『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』
3月10日(土)より、丸の内ルーブル他全国ロードショー