東京ゲゲゲイ Photo by ARISAK 東京ゲゲゲイ Photo by ARISAK

リーダーMIKEYのキテレツメンタルワールドを表現するアーティスト集団・東京ゲゲゲイが歌とダンスを送る「東京ゲゲゲイ歌劇団」公演の第3弾『黒猫ホテル』。1月の本番を前に、稽古場へ潜入した。

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先ごろ、日中平和友好条約締結40周年記念事業として、上海と北京で『黒猫ホテル』を上演した東京ゲゲゲイ。生演奏となる日本公演とは違って録音での公演だった代わりに、中国人ダンサーのAlgger、Derek、Ocean、そして日本人ダンサーのTUKIの、計4名が加わる特別版で、中国の観客から喝采を浴びた。この日は中国公演の稽古を兼ねて、TUKIが自身のソロパートと、演出席から全体を見るMIKEYの代役を踊った。

Introの音楽と共に、厚底ブーツを履き、白いレースのエプロンに黒いロング丈のワンピースというウェイトレス風の出で立ちのBOW、MARIE、MIKUが登場。肩を激しく振り、身をくねらせ、見えない何かをノックし……。かと思えば『黒猫ホテル』ではTUKIが、猫が顔を洗うような仕草をしたり、顎に手を当ててしどけないポーズを取ったり。ゲゲゲイ独特の挑発的でセクシーな動きに引き込まれる。

MIKEYによれば、「私にとって振付に重要なのは音楽とのシンクロ性。そして、歌詞をどう表現するか」。鏡を見ながら作る振付家が多い中、MIKEYは鏡は一切見ず、目を閉じて、頭の中で作っていくという。

やがて、ゲゲゲイメンバー達が着ていた衣裳を脱ぎ捨てて、『Egoist』のナンバーへ。日常のあらゆる場面で曲を着想するというMIKEYだが、この曲は「個人的にすごく悲しい事があって、誰にも会いたくなかった時、心配したお友達が高級ステーキを買ってきてくれて。『食べられない』とは言えなくて頑張って食べたんですけど、これ、友達のエゴなんじゃないかと思った」のがきっかけでできたのだとか。

ゲゲゲイメンバーが赤いピンヒールを履いて現れる。曲は『ブスの遠吠え』だ。銀のポールを、ある時はマイクスタンドのように、あるいは竹刀のように使うなど、ちょっぴりハードなテイスト。かと思えば『さみしい×1000』では、TUKIがマイクに手を絡ませたり、顔を手で撫でたりと、エロティックな雰囲気を漂わせる……。

本作の世界観をMIKEYはこう語る。「最初にタイトルができて、そこからは後づけですが、猫って色々なところにいて、陰からこっちを見ていたりしますよね。このアルバムは、曲によって色々な人の事情を描いているので、猫がホテルの幾つもの部屋を行ったり来たりしてそれぞれのドラマを見ている、というイメージにしました」

様々な人間模様や恋情、満たされない思いなどを綴っていく『黒猫ホテル』。万華鏡のようなその世界に溺れてみてはいかがだろうか?公演は1月19日(土)東京・大田区民ホール・アプリコ 大ホールを皮切りに全国で上演。

取材・文:高橋彩子

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