会見より、川平慈英、大和田美帆、大和悠河、鈴木綜馬 会見より、川平慈英、大和田美帆、大和悠河、鈴木綜馬

坂本昌行が主演するブロードウェイミュージカル『MY ONE AND ONLY』。この公開稽古と会見が3月10日(土)の開幕に先駆け、9日、東京・青山劇場にて行われた。会見には坂本のほか、共演の大和田美帆、大和悠河、鈴木綜馬、川平慈英も登壇した。

本作は『ラプソディ・イン・ブルー』や『パリのアメリカ人』などで知られる作曲家、ジョージ・ガーシュインと、彼と数々の作品でコンビを組んだ作詞家の実兄アイラ・ガーシュインが兄弟名義で手がけた最後の作品。1983年のトニー賞3部門を受賞したこの作品は、1920~30年代の古き良きミュージカルの雰囲気を醸しながら、親しみやすいメロディラインに加え、タップダンスなどで登場人物の気持ちを表現するなど、見どころに満ちている。日本版は今回が本邦初演。1927年、航空機による世界初の大西洋無着陸横断飛行を目指すパイロットのビリー(坂本)と、ロシアの水中レビューショーのスター、イーディス(大和田)の恋模様を綴る。

会見では初日を明日に控えながらも、キャスト陣は実にリラックスムード。主演の坂本は、イーディスに恋焦がれる純粋な青年を甘い歌声とダンスを駆使して演じる役どころ。座組の雰囲気も非常に良いことから「初日が迫っても変な緊張感がない」と語るが、ガーシュインの楽曲についてはどうも手ごわいらしい。「ガーシュインの曲はメロディラインがなだらかで綺麗なのですが、ちょっと間違えるとすごく変な曲になってしまう。メロディが素直な分、間違えると曲として成立しなくなってしまうんです」と気を引き締める。一方、坂本の恋人役を演じた大和田は、舞台上で意思も強いが愛嬌もある女性を伸びやかに演じていたが、舞台裏では川平とともに、座組のムードーメーカーだ。「すごく仲良しの楽しいカンパニーなので、みんなでいれば何とかなる!という感じ」と、前日の緊張もどこへやら。また、川平は、見せ場となる坂本との長いタップシーンで、ふたりで気持ちを込めて難しい技を次々決めていくのが印象的。「前からマサ(=坂本)とは舞台をやりたかった。マサは、この人の前ではいい演者でありたいなと思わせてくれる人」と、共演者へのリスペクトも忘れない。

笑いの絶えない会見でキャストの仲の良さが垣間見られた、ブロードウェイミュージカル『MY ONE AND ONLY』。東京公演は3月24日(土)まで同劇場にて。その後、3月29日(木)から4月1日(日)まで大阪・シアターBRAVA!にて上演される。チケットはいずれも発売中。