ファーストクラス扱いで来日! 超VIP待遇、1千万円以上の植物も。

実は、展示植物の中には金額が1千万円を超えるものも。超VIP待遇で運ばれてきた植物もそっと展示されている。

「中には数百万円を超えるような植物も何点かあります。どれだけお金を積んでも、もう見れないかも知れない貴重な植物をじっくり堪能してほしいです」

プラントハンターとして、清順さんが注目されているのは、既存の植物問屋とはまったく違う商売手法からだ。プラントハンターの仕事について聞いてみた。

©NAOHIRO TSUKADA

――他の植物問屋では、既存の流通にあるものを取り扱うことが99.99%だそうですね。
なぜハンターとして既存流通にないものを取り扱うのですか?

僕が生まれ育った「花宇」は、創業明治元年の花と植木の卸問屋です。もともと規格外の植物だったり、季節にないはずの花だったり、めずらしくて普通には手に入らないものに特化してやってきた卸問屋なんです。

代々、生け花の家元たちを多く顧客に持っていたのも大きいかもしれません。見る目が格別に厳しい家元たちの要求に応えるうちに、商品は「どこかから買ってくるもの」ではなく、「どこかから採ってくる、もしくは生産者にお願いして特別に育ててもらう」というのが普通でした。

今でも、注文を受けると「その木なら、あの山の尾根を越えた沢のあたりに生えている」と、採取しに行くやり方が僕にとっては普通なんです。

――今回の展示は、どのような方に見てほしいですか?

老若男女を問わず、たくさんの人に見てもらえて、何かを感じ取ってもらえたらうれしいですね。夏休みなので子ども向けにも展示を工夫したところがありますので、自由研究にもぴったりだとおもいます。

展示してある一つひとつの植物に、朝まで語り明かしたいぐらい盛りだくさんのエピソードがあるんですよ。それをぎゅっと濃縮したパンフレットを展示会場で配布しています。まずは、形や雰囲気を楽しんだ後に、それぞれどんな背景があるのかパンフレットと合わせてじっくり堪能してもらえたらと思います。

<文・写真> 玉寄麻衣

<作品画像提供>ポーラ ミュージアム アネックス

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