富樫勇樹(千葉ジェッツ) 富樫勇樹(千葉ジェッツ)

千葉ジェッツが止まらない。1月26日・27日と富山グラウジーズを連破し、『2018-19 B1リーグ戦』12連勝を飾った。これで30勝一番乗り。2位の栃木ブレックスに2ゲーム差をつけ、東地区首位をひた走る。3連覇を達成した『第94回天皇杯 全日本総合バスケットボール選手権大会』を含めれば、公式戦15連勝である。

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勢いだけではない。今の千葉は勝負強さを感じさせる。問答無用のトランジションで大量得点を叩き出し、相手を圧倒するだけが千葉の強みではない。ロースコアゲームになっても、トランジションが不発であっても、接戦となっても、粘り強いディフェンスや自分たちのやるべきことを徹底して、リズムを取り戻している。

『天皇杯』はドラマチックなゲームの連続だった。準々決勝では川崎ブレイブサンダースの猛追を振り切った。準決勝はアルバルク東京とのシーソーゲームを試合終了0.5秒でマイケル・パーカーがねじ込んで劇的勝利。栃木と延長にまでもつれ込んだ決勝では、第4クォーターまで0得点と沈黙していた富樫勇樹が残り3秒で3ポイントシュートを決め、3連覇を手繰り寄せた。

大野篤史ヘッドコーチも確かな成長を感じている。『天皇杯』V3を決めたチームを「1年目は本当に勢いで勝ったと思う。自分たちのリズム、武器、強みを出す時間帯を長く作って勝てた。2年目もアクシデント(富樫のケガ)がありながらその勢いで、より長く自分たちのバスケットをして勝てた。でも今回どの試合も相手のリズムの中で戦った。“我慢できるようになったな”と、チームの成長を実感している」と評価した。

選手に高いハードルを求める大野HCのこと、手放しで選手を褒め称えたりしない。ラスト3分でA東京の追い上げを受けながら81-79と逃げ切り、10連勝を飾った1月23日の試合後は「最後のタイムアウトでも書いたことと違っていたり、ディフェンスのローテーションだったり納得はできない。遂行力という部分で気に入らない」と注文をつけることを忘れなかった。

負けから教訓を得るのはもちろんのこと、勝ち続けながら自信と反省の両方を手にするようになった千葉は、これからも大崩れはしないだろう。今年こそ最高勝率をマークした上で、『Bリーグチャンピオンシップ』制覇を見据える。

週末には敵地に乗り込んでの栃木戦が待っている。その前に、16勝19敗で東地区4位に甘んじるサンロッカーズ渋谷と対峙する。『B1リーグ戦』第22節・千葉×SR渋谷は1月30日(水)・船橋アリーナにてティップオフ。SR渋谷は1月27日・28日に第21節を敢行。千葉にはホームの利とともに日程のアドバンテージがある。チケット発売中。