ヤマハ発動機ジュビロの思い出を語る清宮克幸監督 ヤマハ発動機ジュビロの思い出を語る清宮克幸監督

1月29日、ヤマハ発動機ジュビロの清宮克幸監督退任会見が行われた。早稲田大学、サントリーサンゴリアスにタイトルをもたらした清宮監督は、2011年2月にヤマハ監督に就任。前年の『ジャパンラグビー トップリーグ』11位だったチームを4年目には2位、そして同年の『日本選手権』制覇に導いた。その後も『トップリーグ』3位、2位、3位、3位と4強の地位を築いたのだった。

【チケット情報はこちら】

清宮監督は、ヤマハ発動機での8年間を1枚の写真になぞらえた。2015年2月28日に『第52回日本選手権大会』初優勝に輝いた写真パネルを手に次のように語った。

「『日本選手権』優勝の1枚の写真が僕のヤマハのすべて。これが1番の仕事。“やればできる”ということを多くのラグビーチームに伝えることができたんじゃないかな。この日本一からあと1歩でトップリーグ王者という結果には届かなかったが、ヤマハファミリーというかけがえのない仲間を手に入れた」

今後はヤマハのチームアドバイザーに就任。後任となる堀川隆延ヘッドコーチをサポートする。清宮監督は「僕には堀川という助さん。長谷川慎という格さんがいた。辞任した理由のひとつが助さんに黄門さまになってもらうため。堀川を男にする。舞台を作っていきたい」とキッパリ。

会見は2部制で行われた。後半は今後の活動について説明がされた。それが女性と子どもに特化した総合型スポーツクラブ・アザレア・スポーツクラブの設立である。『ラグビーワールドカップ2019』のレガシーの一環として、静岡のラグビー文化の醸成を図るため、エコパを活動拠点とするラグビー女子セブンズチームを創設するのだ。監督には元日本代表の小野澤宏時が就任。『太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ』早期参戦、そして優勝を目指すのだ。

小野澤監督が「ひな祭りという女性の日にトライアウトを行う。ラグビー経験者ではなくとも、一芸のある選手にぜひ挑戦してほしい」と呼びかければ、代表理事を務める清宮も「プロ・セミプロ・アカデミー生の3つのカテゴリーの選手をトライアウトする。“ドロップキックなら負けない”“バスケでリバウンドに自信がある”“100mを12秒台で走れる”など他競技の選手を歓迎する」と補足した。

ラグビーだけではない。食育と英会話にも力を入れる予定である。さらにラグビーとボルタリングを手始めに、他のスポーツチームも新設する青写真だ。「年にひとつ、ふたつチームを増やし、10年・20年後に20ぐらいのチームができていればいいなと思っている」と清宮の夢は広がる。

トライアウトは3月3日(日)・小笠山総合運動公園エコパスタジアム補助競技場にて開催。エントリー締切は2月22日(金)。