登場する探偵アイテムがリアル

『探偵の探偵』には第1話から、調査を補助するため、あるいは敵の目を欺くためにおもしろいアイテムが登場しました。「こすると字が消えるボールペン」「小型GPS発信器」「ニセの名刺」です。どれも市販品を購入したり、自分で作成したりできます。さすがにニセの名刺だけは違法色が強いため多用しませんが‥‥。

おそらく今後は探偵の必須アイテムとして活用されている「隠しカメラ」「ワイヤレス盗聴器」「暗視撮影装置」なども登場していくのではないでしょうか。よく探偵業界を取材している作品のようで楽しみです。

悪徳探偵には2種類ある、がリアル

『探偵の探偵』には、「対探偵課」の主人公に敵対する勢力として2タイプの悪徳探偵が登場します。普通に視聴していると見逃しがちですが、これは現実の探偵業界を知る者にとっては重要なことです。

悪徳探偵の1つめのタイプは、小規模(たいてい1人)で営業しているモグリの探偵です。作中でもあったように無知な素人を騙したり脅したりして、お金を巻きあげるのです。「あなたが浮気してる証拠写真を100万円で買い取ってくれませんかねぇ」と持ちかけるような小悪党タイプですね。

2つめは正規登録した探偵社でありながら、計画的に悪事を目論むタイプです。作中ではユースケ・サンタマリアさんが演じる阿比留 佳則の「阿比留綜合探偵社」がそれに当たります。弱小探偵を手先として操り、時には権力とも結託しながら、自分の手を極力汚さず暗躍する悪徳探偵社ですね。現実の世界でもこっちのほうが圧倒的にタチが悪く、まじめに営業している同業者は大きな迷惑を受けています(業界に自浄作用がないため野放しですが‥‥)。

もし現実に探偵社に調査を依頼するような状況になったら、「誠実そうに見える大手でも危ない」ことを思い出してください。あとで泣きを見ないためには大切な知識です。