単眼式ヘッドマウントディスプレイ、東大との共同研究で開発、ブラザー

2015.7.14 20:16配信
医療モデル「WD-250A」。東京大学との共同研究により、医療現場で使いやすいモデルに仕上げた

ブラザー販売は、単眼タイプのヘッドマウントディスプレイ「AiRScouter(エアスカウター)」の新製品を発売する。ラインアップは業務モデルの「WD-200A」と、ディスプレイ部は共通でコントロール部を医療現場向けに変更した医療モデル「WD-250A」の2つ。両モデルとも価格はオープンで、「WD-200A」の税込み実勢価格は25万円前後の見込みで、発売は7月下旬。主にOEM供給で展開する「WD-250A」の実勢価格は非公表で、10月下旬の発売。

東京大学との共同研究によって、画像の見やすさと自然な装着感などを追求。2012年に発売した眼鏡型の前モデル「WD-100」に大幅な改良を施した。最も大きな変更は単眼タイプにしたことで、さまざまな作業を行いながら、視線の移動を最小限にしながらディスプレイ画像を確認するという利用シーンに適合させた。

ディスプレイ部には高品質な液晶パネルを搭載。独自の光学設計で明るくシャープな1280×720ピクセルの高解像度を実現した。映し出す映像の奥行を30cmから5mまで焦点距離を自在に調整することができ、目の疲れを低減する。また、独自のヘッドバンドによって、ずれにくく自然な装着感を実現。眼鏡をかけていても裸眼でも同じように装着することができる。ディスプレイ部の位置を自在に変えられるフレキシブルアームの採用によって、作業姿勢に合わせて最適なポジションにディスプレイを固定することができる。

ディスプレイ部のサイズは、高さ266×幅182.9×奥行き28.8mmで、重さは約145g。ケーブル長は2m。

業務モデル「WD-200A」のコントロール部は、映像インターフェースにHDMIを搭載。対応機器であれば、アプリの開発など大がかりな変更を加えることなく、容易に接続することができる。大きさは高さ115×幅84×奥行き28.8mmで、重さは約190g。内蔵バッテリの駆動時間は約4時間。

医療モデル「WD-250A」のコントロール部は、HDMIに加え医療現場で多用されているRCAコンポジット入力端子を搭載。任意の部分を拡大できる「任意部分拡大モード」も備える。大きさは「WD-200A」と同じで、重さは約200g。内蔵バッテリの駆動時間は約2時間。

製品発表会で、ブラザー工業の松本勇美夫 常務執行役員は「使いやすい、見やすい、繋がりやすいを目指して開発し、世界最高水準の画質を実現できたと自負している。ディスプレイ部は軽量。女性のカチューシャにヒントを得たヘッドバンド部もしっかりしており、医療現場をはじめ様々な現場で安定して利用できる。世界市場では、今後3年で3万台の販売を目指す」と語った。

また、ブラザー販売の西村賢治 ソリューション事業部長は「組み立て作業支援や、遠隔作業支援等にも適しており、パナソニックの群馬大泉工場でテスト導入した際には、作業効率が20%向上した。国内市場については、今後3年間で1万2000台の販売を目指す」と語った。

さらに、共同開発を行ってきた東京大学医学部付属病院 22世紀医療センター 腎疾患総合医療学講座 血液浄化療法部の花房規男 准教授は「現在、血液透析を行う際に、安全・確実に穿刺(針を刺すこと)際、エコーを使う場合が多い。手元を見ながら、エコーの画像を確認する必要があり、視線の移動が最小限に抑えられるヘッドマウントディスプレイは大変有効」と語った。

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