島根の民謡「安来節」で
「どじょうすくい踊りを」を踊ってみる

イベントでは、安来節の生演奏とともに、どじょうすくい踊りの実演があった。安来節保存会の東京支部の代表であり、安来節の全国大会の優勝者でもある達人が踊る。

達人曰く「若い人が饅頭につられて集まるなんて珍しいですね(笑)」

達人がざるをかぶって“正装”で登場。鼻につけているのは、5円玉。

【動画】達人によるどじょう掬い

どじょうを捕まえようとしている様子がパントマイムで演じられる。どじょうを追いかける真剣な顔や捕まえてニンマリする表情に、ついつられて笑ってしまった。

「みなさんも前に集まって、ぜひ一緒に踊りましょう!」

保存会の方から声がかかった。達人にどじょう掬い踊りを習い、安来節の演奏にあわせ、参加者も達人と会場を練り歩く。

どじょうすくいの踊りは、田んぼの泥に足がとられた感じの歩き方がポイント。中腰で歩くのはけっこうつらそう。参加者からは「けっこう足腰が鍛えられるので、下半身ダイエットにいいかも」「みんなで円になってぐるぐるまわるのは楽しかった」という感想も聞かれた。

安来節を演奏するために使う紅白のフサのついたバトンは、「銭太鼓」と呼ばれる民族楽器。古くから出雲地方(島根県)に伝わるもの。筒のなかに5円玉がいくつか入っていて、振ると「シャンシャン」と鳴る。

誰が使っても鳴るが、さすがプロが鳴らすと音のキレがいい。師範クラスになるには、8年~10年かかるとか。

安来節保存会の東京支部は現在260名。「どじょう掬いに興味のある方はぜひ!」と達人。

動きや表情で笑わせられるどじょう掬い踊りは、世界にも受けいれられる可能性があるのでは……と想像がふくらむ。2020年東京オリンピックの頃には、注目の踊りになっているかもしれない。はじめるなら今のうち。宴会芸にも使えるかも?