「おかずの素」をつくりおき!

下ごしらえして冷蔵庫に入れておけば、そのままお皿に盛って、塩やしょうゆで食べることも、煮たり焼いたりのアレンジを加えて変身させることも自在。

そんなストック食材のひとつ「ゆで豚」とそのアレンジレシピを、人気料理家・山脇りこさんの著書『ていねいに仕込んで食べる 一週間のつくりおき』からご紹介します。

ゆで豚

豚のかたまり肉を5~6%程度の塩に漬けて、味をしみ込ませてから、しっとりとゆで上げます。日もちもするので、冷蔵庫にいつも常備しておきたい。

材料/作りやすい分量

・豚の塩漬け……豚かたまり肉(肩ロースや、ロース、バラなど)500g、塩約大さじ2
・水……4カップ
・酒……1カップ

作り方

1. 豚の塩漬けを作る。ビニール袋に塩を入れ、豚かたまり肉を入れて塩が全体にからむようにする(a)。冷蔵庫で1~3日おいて塩をなじませる。

※もっと多い分量で仕込む場合の塩の目安は、1kgで大さじ4、800gで大さじ3弱。

2. 1の塩漬け豚の塩をよく洗い流す。鍋に水と酒と豚肉を入れて中火にかけ、沸いたら火を弱めて、オーブンシートで落としぶたをして40分ほどゆでる(b、c)。火を止めてそのまま冷ます。保存する時は、ゆで汁をざるで漉す。ゆで汁はスープとして料理に活用できる。

※酒粕でゆでてもおいしい。酒粕の場合は、分量の塩漬け豚に水5カップと酒粕300gでゆでる。

保存:ゆで汁に浸けた状態で冷蔵庫で3日。汁に浸けておくことで、しっとり感を保てる。

ゆで豚の「しっとり」の秘密
ゆで豚をしっとり仕上げる大切なコツは、なによりも「豚に気づかれないようにゆでる」ことです。水からゆではじめ、中火でじわじわと温めていき、くつくつっとしてきたら、弱火にしてじんわりと。火を止めたらスープの鍋の中で人肌までそのまま冷ますのも大事です。

熱いところに入れて急激に火を入れると、ぎゅっと固くなってしまうので、厳禁です。ゆっくり火を入れてゆっくり冷ます、この火加減を守れば、しっとり、料理上手のゆで豚になります。

スープごと保存するか、先にスープを使う場合は、空気に触れないようにしっかりラップして保存すれば、しっとり、はキープされます。