得意分野を開発する

百世さんは数々の人生経験と男性観察によって、夫が好きなものが見つかれば、得意な家事のジャンルも見えてくる、という法則に気づきました。

たとえば、食べることが好きな夫は料理にはまりやすく、おしゃれな夫は洗濯関係に関心を持ちやすいのです。その得意ジャンルの能力を、少しずつ伸ばしていきましょう。

夫の得意ジャンルが判明したら、夫にイニシアティブを握らせます。それに関しては、妻が「やってみたけど私にはうまくできない」という格好をとるのも効果的とのこと。

妻の方ができないと思われるのはシャクにさわるでしょうが、本書によると、そういう妻のプライドを一旦凍結させることで、夫の自主性が育まれるようです。

SOSは大げさに出す

妻が夫に最も家事を頼みたいのは、疲れている時や体調がよくない時ですよね。特に生理痛は「使える!」と、著者はあざとい意見を披露しています。

助けを求める際は、やや大げさにアピールするに限ります。

その時が来たら女優になって、「もうダメ。絶対できない」などの分かりやすいセリフでグッタリして見せ、「○○だけでもしてくれる?」と涙目で訴えるくらいのパフォーマンスを見せましょう。

そこまでやるか……と思うかもしれませんが、妻が静かに疲れていても、夫には伝わりにくいのです。多少の演技は必要だと思ってください。

上手に甘えれば、男性は好きな女性に助けを求められるのは、結構嬉しいことだそうですよ。

この本で最も頷けたのが、夫=カネ、妻=カジという関係から、男女両方を解放しようというメッセージでした。

カネとカジを取引するような関係だと、夫婦仲はだんだんギスギスしてくることに。働ける状況にある方が働き、家事を分け合う生活を送ると、お互いを思いやる気持ちも育まれやすいのです。

夫に一緒に家事をしてもらうことによって、支え合える夫婦関係を目指していきたいですね。

 

女性の生きにくさをちょっぴり軽くするコラムニスト。医療従事者向けの情報サイトでメディカルコミュニケーターを勤めたのち、『OKGuide』にて読者のあらゆる疑問・お悩みを解消に導くガイド記事を提供している。今や絶滅寸前の女子短大卒。