「夢破れた状態」で、真面目に生きる男性

是非、女性の皆様にケアしてもらいたいのが、彼らとは違い「夢破れた状態」で、かつ、真面目に生きている男性です。多くの男性はなりたい職業で夢破れている状態にも関わらず、「男なら競争に勝たなければいけない」「男なら困難な壁に挑まなければいけない」「男なら全ての壁を乗り越えなければならない」と、かたくなに男性としての生き方を全うしようとします。

希望の仕事に就けていない男性は、当然、仕事上の悩みは多い。仕事での人間関係に悩み、不十分な収入に悩み、労働時間の長さに悩む。そして、その上で、夫であること、父であること、恋人であることを意識し、どんなにつらいシーンに遭遇しても、「自分は男だから」という言葉を支えに生きているのです。
周囲に心配をかけないため、自分だけで悩み続けるのです。例え理想と現実にギャップがあろうとも、抱え込むのです。

夫・彼氏の辛さ、理解していますか?

この問題に対して大阪市が10年前に動き出しました。全国で初めて「男性の悩み相談」を開設したのです。

ここには年間300件以上の相談が。家族を支えた上で仕事でも責任を果たす男性や、自身の体調不良からその両方ができなくなり悩む男性など相談のタイプは様々。家族に相談出来ない分、こういった相談所に男性は集まるのです。

最近はイクメンという言葉が随分と身近なものとなりました。しかし、家事・育児の部分のみにスポットライトが浴びていて、肝心の仕事の部分への妻の理解が不十分な場合もあるのではないでしょうか。

臨床心理士のテレンス・リアルさんは、「男のうつ病の皮肉なところは、うつ病をもたらす原因と同じ要素が、病気を直視させないようにしている」と主張します。

仕事の悩みは、誰かに話すことで随分と楽になるもの。「男だから」という理由一つで抱え込む必要はありません。相変わらず男性の自殺は多く、幸福度は低いですが、是非、女性の皆さんにはこういった男性の「生きにくさ」をご理解いただき、声を聞いてほしい。あなたの彼氏、旦那さんは大丈夫ですか? 

 

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