色々とブームがあったのですが、最近、にわかに話題となっているのが「3強」男性。「3平」「4低」と下がり傾向だった魅力的な男性の姿でしたが、ここにきて急に強さを求めるように。

この3強とは、「結婚生活に強い、不景気に強い、身体が強い」です。これを紐ほどいてみると、結婚生活に強いとは、「寮での生活経験があり家事能力がともなっている」、不景気に強いは、「公務員など安定した職業」、身体が強いは、「単純に身体を鍛え上げている」の三つ。要するに自衛隊や警察官、消防士といった職業の人ですね。

絵に描いたような3高から始まった理想の男性像は、今や3強の時代に。書籍『残念なエリート』の著者であり、ビジネスコンサルタントの山崎将志さんも、決してエリートでなくてもモテる人がいると言います。「勉強ができなくても、仕事ができる人がいる」です。

学校の勉強ができる人は「アカデミック・スマート」と呼ばれるのですが、そんな男性と比較し、「生きる力に長け、智慧が働くなどの特徴がある人」のことを、最近は、「ストリート・スマート」と呼ばれるそうです。

この二つを表す例が同書で紹介されています。ソフトウエア会社の営業部員が、顧客に自社の新商品を紹介するというシーンです。エリートももちろん良いのですが、この難しい時代を生き抜く「力」を持ったストリート・スマートの男性もなかなか魅力的なのです。

受験勉強に勝った人はこの場合どうするでしょう。エリートでなくても普通の感覚でしたら、自社の新商品と関連商品をしっかり学び、頭に入れた上で、パワポなどを使って資料にまとめ、顧客に説明するでしょう。これが正攻法です。しかし、ストリート・スマートの人の場合は違います。

「まず自社の開発部の人は日頃から人間関係を作っている。そして、新商品の営業となれば、顧客のところに親しい開発部の人間を連れて行くのだ。このとき、開発部の人には、『頼むよ。お客さんがこの商品の開発者にぜひとも会いたいと言ってたんだよ。』などと声を掛け、そして、顧客に対しては、次のように言う。『御社だけ特別に、この商品の開発者を連れて来ました』『残念なエリート』

自身はそれほど動いていないのですが、彼を囲む人が嫌な気にならないよう、うまく人を使っているのです。人の心をとらえたうまい方法と言えるでしょう。こういった人間味があり、色んな人との繋がりを構築し、人間関係の構築を意識している人は、いつの間にか多くの人を巻き込み、そして、成功を手に入れることが多いのです。実際に山崎さんもこのようなタイプの人に多く出会ったそう。

インターネットが発達し「情報」というものはいつでも、どこでも手に入れることができるようになりました。知識ではなく智慧を持って生きているストリート・スマートは、次なる魅力的な男性像なのかもしれません。

それを見抜くためのポイントは、経歴だけに目を奪われないこと。情報だけで男性を判断していては、このストリート・スマートな男性との結婚は叶いません。しっかり相手のことを知り、見えにくい魅力であっても、しぶとく見つけ出すことが、大切なのかもしれませんね。健闘を祈ります。

【書籍情報】
『残念なエリート』山崎将志著 日本経済新聞出版社