ファーウェイ公式オンラインストア「Vモール」と楽天モバイル限定のゴールド

6月10日に発売されたファーウェイの「honor6 Plus」は、ハイスペックなSIMフリースマートフォン(スマホ)の代表的な端末のひとつとして人気を集めている。ダブルレンズを搭載し撮影後にピント位置を変えることができる充実のカメラ機能や8コアCPU搭載による機敏な動きを筆頭に、一括税抜販売価格が4万5800円という価格を上回るプレミアムな体験ができる。そのうえ、格安SIMと組み合わせれば通信費を抑られるとあって「honor6 Plus」は優れたスマホを安く使いたいと考える人々から広く支持を得ているようだ。今回、実機を約1か月試用する機会を得たので、実際の使用感を中心にしたレポート記事をお届けしよう。

●その1. ケースなしで持ち歩きたい優美なデザイン

「honor6 Plus」は、ホワイト、ブラック、ゴールドの3色があり、今回試用したゴールドは、ファーウェイ公式オンラインストア「Vモール」と楽天モバイルの限定モデルだ。存在感をしっかり主張しつつも派手すぎない絶妙なカラーだ。

とくに6層複合加工によって実現された背面のスターダスト模様は、環境光の角度が変わると色合いが微妙に変化して実に美しい。女性のファッションアイテムのひとつとしても、またビジネスパーソンのこだわりの道具としても使える仕上がりと言えよう。

●その2. 記憶色に近い美しい画像を記録するダブルレンズカメラ

日常使いのスマートフォンとして「honor6 Plus」でさまざまな写真を撮影してみたが、とにかく失敗が少ないことに驚いた。スマホのカメラ性能では、色が転んだり、暗くなったり、はたまたピントがずれていたりと、撮った写真をあとで鑑賞するとガッカリすることが少なくない。

しかし、「honor6 Plus」で撮影した写真は、素直な色合いに、少し彩度を高めた絵づくりをしているようで、実に鮮やかで瑞々しい高画質画像を得られる。もともとファーウェイのカメラ画質には定評があるが、本モデルでそのクオリティーをワンランクアップさせたというのが正直な印象だ。

また、ダブルレンズを搭載した「honor6 Plus」ならではの機能としてワイドアパーチャ撮影がある。このモードで撮影すると、あとから任意の位置で再ピント合わせが可能なのだ。一眼レフカメラ並みのボケ味を自由自在に操れるのは文句なしに楽しい体験だった。

ダブルレンズの搭載は、カメラの基本性能向上にも大きく寄与している。ダブルレンズ、ダブルセンサーによって光量と感光面積が2倍に向上しているので、誰でもカンタンに手持ちで夜景撮影が可能なのだ。さらにスーパーナイトモードでは三脚などで固定する必要があるが、スローシャッター撮影により光の軌跡を写し込むような幻想的な撮影も楽しめる。

逆光などの厳しい撮影条件でも、このダブルレンズが活躍する。ふたつのカメラで露出条件を変えてHDR(ハイダイナミックレンジ)撮影できるので、通常のカメラよりダイナミックレンジを広げることで、ハイライト部分や影部分をよりはっきりと描写できるのだ。一般的なHDR撮影は複数回撮影した画像を合成するという手法を採っているが、「honor6 Plus」はダブルレンズにより撮影回数を単純計算で半分にできる。つまり撮影速度が倍となるので、手ブレや被写体ブレを抑えるといった効果もあるわけだ。

●その3. CPUが8コアで3GB RAMで処理速度に不満なし

今回「honor6 Plus」のパフォーマンスを計測するために四つの主要ベンチマークプログラムを走らせてみたが、「AnTuTu Benchmark」で43445、「Geekbench3(Multi-Core Score)」で3246、「3DMark(Ice Storm Unlimited)」で13663、「Quadrant Standard Edition」で11242と、Android端末向けにリリースしている3Dゲームを快適に動作させられるだけのスコアを記録した。

「honor6 Plus」が搭載するCPU「Kirin925」は、1.8GHzで動作する高性能重視の4コアと、1.3GHzで動作する低消費電力重視の4コアを、そのときの作業の負荷によって1コアから8コアまで組み合わせを変えて処理する。ベンチマーク結果から見れば、8インチのWindowsタブレットと同等か、それを上回っているのだから驚くべきパフォーマンスといえよう。

●その4. 3600mAhバッテリで十分な連続動作時間を確保

「honor6 Plus」をメイン端末として、電話およびメール送受信、電車での移動中にSNSを閲覧(合計1時間程度)、就寝前にウェブ閲覧(30分程度)……と一日中使ったが、丸1日充電しなくても運用することができた。

ファーウェイによれば、平均的なユーザーで2日以上、ヘビーユーザーでも1.25日以上使える連続動作時間を確保しているとのことだったので、まずまず順当な結果と言えるだろう。

さらに「honor6 Plus」にはファーウェイ独自の省電力設定画面があり、そこに表示される残り連続動作時間の予測は、ほとんど誤差がなかった。家に着くまでバッテリがもちそうにないときは、電話とメッセージに機能を限定する“ウルトラ省電力”モードに切り替えることができる緊急避難策のおかげで、別途モバイルバッテリを持ち歩かなくても安心して日常使いできたことは特筆しておきたい。

そのほか、設定から「ネットワーク通信を行うアプリ」で、アプリごとに通信制限をかけられたり、「ワンハンドUI」をOnにすると電話アプリでダイヤル画面を片方に寄せられたり、本体を振ったり画面を文字を書くとアプリを起動できたりと、使いやすさを追求した機能も満載だ。

●その5. マニア以外にも使ってほしい使いやすさ

「honor6 Plus」を約1か月使って感じたのは、ファーウェイ独自アプリの使いやすさ。たとえば、電源オフ時にボリューム小ボタンを2回押すとプレビューなしに撮影する機能など、本当に細かなところまで独自機能が実装されている。

ハイスペックモデルというとマニア層のみのものと決めつけがちだが、本製品には前述の“ウルトラ省電力”モードなど一般ユーザー目線に立った細かな便利機能がふんだんに盛り込まれている。「honoro6 Plus」はスマホヘビーユーザーにとって非常に魅力的な端末だが、同時に一般層が長く愛用することができる、開発者のきめ細かな工夫が満載された製品であることも間違いない。