左より、びわ湖ホール館長・山中隆、芸術監督・沼尻竜典 左より、びわ湖ホール館長・山中隆、芸術監督・沼尻竜典

2018年に滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールで初開催され、大盛況に終えた「近江の春 びわ湖クラシック音楽祭」。今回は4月27日(土)、28日(日)の2日間、びわ湖ホールとその周辺で開催される。開催に向けて2月20日、プログラム発表の記者会見が行われ、びわ湖ホール館長の山中隆、芸術監督・沼尻竜典らが見どころを語った。

「近江の春 びわ湖クラシック音楽祭2019」チケット情報

「お祭りのような賑わいの中で、本格的なクラシックコンサートを」と、沼尻がプロデュースするこの音楽祭。厳選した一流アーティストやオーケストラの競演を気軽に楽しめるのが魅力のひとつだ。「とにかく私が腐心したのは“質”です。お祭りとはいえ、普段びわ湖ホールで行われている公演に勝るとも劣らない内容のものを低料金でお届けできるようにと考えました。ファン感謝デーのような趣もありますので、いつもびわ湖ホールに来ていただいているお客様に、演奏家たちのいつもと違う面をお見せしたいとも思っております」(沼尻)

今年はヴェルディの歌劇『運命の力』第4幕のアリアのタイトル「神よ、平和を与えたまえ」がテーマ。そこには「いろんなところで紛争が起きたり、人の心の荒みによるさまざまな問題が生じている。みんなで音楽を奏で、歌うことで世の中が少しでも良い方向に向かえば」という思いが込められ、27日(土)のオープニングコンサートで演奏される。

また、2010年ミュンヘン国際音楽コンクールで1位を獲得、現代を代表するチェリストのユリアン・シュテッケルや、幼少期から「神童」と呼ばれ、名だたる指揮者と競演しているピアノのコンスタンチン・リフシッツなど、海外からも豪華アーティストが参加。圧巻の演奏を見逃す手はない。

2日間で約62公演が行われ、夜の湖畔広場で行われる幻想的な「かがり火コンサート」、「0歳児からのコンサート」なども開催。湖畔では滋賀県の特産近江牛や湖魚も味わえる屋台がずらりと並び、音楽祭限定メニューも展開される。メインロビーでは、滋賀県内の老舗による和菓子や日本酒の販売も。クラシック好きの人はもちろん、クラシックに敷居の高さを感じていた人にも「気軽にクラシックに触れられる」と大好評の本公演。ゴールデンウィークの始まりは、家族や友人と共に極上の音楽をぜひ。人気公演のチケットは早めの入手がオススメだ。

「近江の春 びわ湖クラシック音楽祭2019」は4月27日(土)、28日(日)、びわ湖ホールとその周辺にて。チケットは2月24日(日)一般発売。

取材・文:黒石悦子