しほ子:でもインディーズ通い始めのころは「ゴールデンボンバーからヴィジュアル系入った」ってちょっと言いづらかったです。Janneも聴いてたけど、それはそれでまた一般的な感じになるじゃないですか。実際あったんです。「ゴールデンボンバーが好きで~」と話してたら、直後にmixiに「ゴールデンボンバー好きな人とは仲良くなれない」みたいに書かれたり…。

めんま:昔から、爆発的に人気が出たバンドのファンはそういう扱いをされがちでしたよね。分母が多いと無秩序になりやすいというか、ミーハー扱いもされるし、「○○厨」みたいなのがレッテルが生まれてしまって。

しほ子:でもやっぱり好きだから好きって言いたいし、でも円滑な人間関係のために抑えたほうがいいのかな?って。

――しほ子さんがバンギャルになった2010年前後が金爆に対してはそういう摩擦が一番あったかもしれないですね。

かえで:2012年…『僕クエスト』や『女々しくて』の再リリースくらいの時期かな。私もヴィジュアル系にハマった時期に一回ゴールデンボンバーのライブ行きましたし、歌広場のバンギャルの動画を参考にしてヘドバンしたり。

金爆・歌広場さんの振り付け動画は、現在はYouTubeにもアップされています

――あれで学ぶんですか?

かえで:わりとあれで学びましたね。

しほ子:基礎はそこで教えてもらったかも。

かえで:「淳子@れいたの嫁」は素晴らしいですよ。

しほ子:あの頃はやっぱり「金爆新規は~」みたいな空気を感じましたね。直接は滅多に言われないにしてもネットをみてるとそんな雰囲気が…。

さき子:でも実は私もちょっと思ってましたね。売れる前は「面白いな」って思ってたんですけど、ブレイクして市民権を得てきたところもあったじゃないですか。テレビにも出るようになって。「ヴィジュアル系エアーバンドです」と紹介されるようになると「あんなのヴィジュアル系じゃない」と思っちゃうようになって(笑)。

しほ子:客層はすごく広がりましたよね。私が最初にライブに行ったのが2011年のCCレモンホール(現・渋谷公会堂)なんですけど、まだ家族連れも少なかったし。次の年以降はこんなシモネタとかいっぱいやるのに家族連れが沢山!みたいな。

会場が大きくなるにつれてファミリーが増えてきて。私も金爆好きですけど、だんだんファミリーが増えてヴィジュアル系というより一般の方が増えていった時に、私も以前は言われる方だったけど、こっちも「(新規ファンが)増えすぎだよな」って思うようになったり…(苦笑)。

――まあ「あるある」ですよね。そこからしほ子さんはインディーズの方に。

しほ子:その時ちょうどRoyzにハマりかけてて。

めんま:一気にコテコテになりましたね。

しほ子:その時にRoyzの動画を色々見て「JOKER」の振り付け動画にすごく惹かれて。
当時仲良くなった友達から「今一番いい感じのバンドがいっぱい出るよ」みたいに誘われて「Stylishwave」へ行ったんです。そこでインディーズのヴィジュアル系の現場を知り…。Royzも誰が好きというよりは曲とノリが楽しいっていう。それでインストに行き、遠征をし、ライカに朝から電話!みたいな生活を…っていう。

バンギャルになった直後に出会う友達ってその後のバンギャル人生を左右しますね。

めんま:それはメチャクチャわかります。

しほ子:今はマイナーなインディーズバンドにはまっていて、そのバンドの関東ライブは絶対に行くみたいな感じになっています。