ミュージカル『TOP HAT』制作発表の様子 撮影:岸隆子(Studio Elenish)

この秋イギリスから初上陸するミュージカル『TOP HAT』。東京での制作発表に続き大阪でも、主役のカップルを演じるアラン・バーキット、シャーロット・グーチが出席する制作発表が行われた。大阪公演オフィシャルサポーターの織田信成も登場し、和気あいあいとした雰囲気のなかで公演をアピールした。

ミュージカル「TOP HAT」のチケット情報

ハリウッド黄金期の名作を2011年に初舞台化。ミュージカルの本場ウエストエンドを沸かせ、ローレンス・オリヴィエ賞3冠を獲得。英国ツアーも行われている舞台に1年以上出演し、“完璧な相手役同士”と言われるアランとシャーロットが来日公演でも主役を務めるのは注目だ。

制作発表の会場となったのはテレビ局内にある広いスタジオ。ここにシャンデリアが輝くクラシカルで豪華なセットが組まれ、ふたりのパフォーマンスが披露された。『Isn't This a Lovely Day』では軽やかでスピーディなタップダンスを、『Cheek to Cheek』ではアクロバティックなポーズも決めながら、華麗なデュエットダンスを記者陣の目の前で踊る。まるで映画のフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースが舞い降りたかのような臨場感と美しさだ。

ふたりのダンスを見た織田信成は「どんなリズムも無駄にしないのが素晴らしい!」と、プロフィギュアスケーターらしいコメントで絶賛。「映画の世界から飛び出してきたように、キラキラ輝いている美男美女ですよね。ふたりが一緒に踊るからこそ起きる“マジック”みたいなものを感じました」と興奮していた。

アラン・バーキットはタップダンスを踊っていた子どもの頃、「小さなフレッド・アステアだね」と言われアステアが憧れの存在だったという。「ずっとやりたかった役で夢が叶いました。女性の手の使い方などディテールにまでこだわったビル・ディーマの振付のおかげで、賞も(オリヴィエ賞最優秀振付賞)受賞できました」と、新たに構築されたダンスについて語った。

白いドレスをまとった優雅な雰囲気のシャーロット・グーチは、「この衣裳が一番お気に入りです。毎日劇場へ行って衣裳を見るたびに、小さな女の子がたくさんの箱の中から大好きなドレスを選ぶような気持ちになります」と話す。また「カンパニー全員本当に素晴らしいメンバーです。このキャストで来日公演もできとてもラッキーだと思います」とコメントした。

アランはフィギュアスケートファンで織田との会話も弾む。「できるだけ滑らかに、床を滑るように踊るところはスケートとも共通している」とアラン。またフィギュアスケートの浅田真央選手が、新しいエキシビションで本公演のナンバー『Puttin' on the Ritz』を披露しているが、織田は「偶然なんですけど親近感が湧いてとても嬉しかった。『TOP HAT』はもちろん、現役復帰をした浅田選手も応援したいです!」と笑顔で語った。

公演は9月30日(水)から東京・東急シアターオーブに続き、10月16日(金)から大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演。

取材・文:小野寺亜紀