(左から)勝山康晴、山本光二郎 (左から)勝山康晴、山本光二郎

学ラン着用で踊る男性のみのダンスカンパニー「コンドルズ」。その舞台はダンスのみならず、生演奏、人形劇、映像、コントなどを展開。世界30か国以上で公演を行ない、コンテンポラリー・ダンスシーンの裾野を広げ続けている彼らが、新作『Tomorrow Never Knows』を携え全国ツアーをスタートさせる。開幕を前にプロデューサーで出演の勝山康晴と、ダンサーの山本光二郎が意気込みを語った。

【チケット情報はこちら】

「タイトルの『Tomorrow Never Knows』。ミスチルのイメージも強いと思うのですが、やはり僕らはThe Beatlesの音楽なんです。“明日のことは分からない”と言うと「一寸先は闇」みたいな暗い空気として受け止められる時代だけど、夢見がちに、良いほうに考えることだってできると思うんです。そういったことを具体的に語るわけではなく、コンテンポラリー・ダンスのやり方で気づかせるのが僕らのやり方かな」と勝山は語る。

「若手とどうやって戦うか、刺激を受けています」と語るのは山本。前作ではフレッシュな新人を全面に押し出したことで話題を集めた彼ら。若手を前面に出す演出が馴染んできたことで「その間、おじさんたちが休めるし(笑)、ダンスシーンが緩まずシャープ。コントもブラッシュアップされ、全体で作品の強度が上がった」と、新生コンドルズの舞台に自信をのぞかせた。

「新作はコンセプトアルバムを出しているようなもの。アルバムとしての全体の物語を感じてほしい。グダグダなかっこよさが売りだった時期もあったけど(笑)、最近は高性能で高機能な音楽を奏でる人たちがちょっとふざけてる感じ」と勝山。そして山本は「今年新しい果実が取れまして、みたいな作品。何度も取れる果実ではないから生の舞台を見てほしい」と、新作についてそれぞれの表現で言及した。

単純な面白さはもちろん、そこに盛り込まれた時事ネタや、社会性を帯びたテーマも感じることもできる。強度の高いコンドルズの舞台に注目したい。

公演は8月20日(木)の東京公演を皮切りに、福岡、大阪、広島、愛媛公演へと続く。チケットは発売中。