左から、三池崇史監督、妻夫木聡、武井咲

三池崇史監督が妻夫木聡と武井咲をキャストに迎えて映画化した『愛と誠』の完成報告会見が19日に帝国ホテルで行なわれ、妻夫木と武井そして三池監督が本作へかける思いを語った。

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梶原一騎・ながやす巧の名作コミック「愛と誠」を原作に、今回で4度目の実写化となる本作は、1970年代を舞台に超不良・大賀誠とお嬢様・早乙女愛を軸に描く純愛映画。斎藤工、大野いと、安藤サクラ、市村正親、一青窈ら豪華キャストが出演し、音楽プロデューサー・小林武史によって「激しい恋」「あの素晴しい愛をもう一度」などの名曲が披露される。

三池監督は今この時代に「愛と誠」を映画化したことについて「自分たちの世代にとって(原作漫画)は特殊な存在で、今一番作りたいと思った。意気込みは全開。梶原さんたちもあの世から、厳しい目で見てくれていると思う」と感慨深げ。妻夫木は「監督に新しいものを作ろう、と言われた。現場にはパワーがみなぎっていた」と振り返るも、完成した作品を「よくわからない映画」と発言。さらに「バカみたいに当たる映画ではないと思うが、「なんだこれは!?」と楽しんでもらえるのでは。説明が難しい作品だけれど、想像以上におもしろかった。でも全然、純愛じゃない」と言い放った。続く武井まで「私もわからなかったです」と同調すると、会場には笑い声が上がり三池監督を苦笑させていた。

三池監督作品の中では異色とも言える歌と踊りによる演出が見どころでもある本作。三池監督は「キャストの贅沢さと作風のギャップがポイント。ミュージカル映画という概念は特にない。ジャンル分けするならばバイオレンス・ラブストーリー」と説明。妻夫木は「役の魂がブワッと出て、歌と踊りになっちゃったような、役が滲み出てくるような感じ」と話し、妻夫木も武井も「難しかったけれど楽しかった」と歌と踊りに挑戦した手応えを感じている様子だった。

映画初出演となる武井は「最後には感動するストーリーで、私は純愛映画だと思いました。凄く好きです」とPR。妻夫木は「見切り発車で会見を開いてすいません。どーやって宣伝していくのか会議を開きます」と言い、最後まで会見場を沸かしていた。

『愛と誠』
6月16日(土)新宿バルト9ほか全国ロードショー