大規模公開オンライン講座サービス「gacco」。大学教授陣などによる本格的な講義をPCやスマートフォン、タブレット端末を使ってオンラインで無料受講できる

NTTドコモは8月17日、大規模公開オンライン講座サービス「gacco(ガッコ)」を共同で提供しているNTTナレッジ・スクウェアを子会社化した。子会社化により、事業基盤の強化と、さらなる学習サービス事業の推進を図る。

日本電信電話の子会社NTTナレッジ・スクウェアを、同社からの第三者割当増資引受、NTTインベストメント・パートナーズファンド投資事業組合からの株式譲受により、8月17日をもって子会社化した。資本金は2.0億円。出資比率は、ドコモが95.3%、エヌ・ティ・ティラーニングシステムズが1.4%、デジタル・ナレッジが3.3%。所在地は、東京都港区南麻布1丁目6番地15号、代表取締役社長は伊能美和子氏。ドコモは8月25日にナレッジ・スクウェアの社名を「株式会社ドコモgacco」に変更する。

「gacco」は、大学教授陣などによる本格的な講義をPCやスマートフォン、タブレット端末を使ってオンラインで無料受講できるサービスで、学生に限らずだれでも場所や時間にとらわれず受講することができる。講義動画は1本10分程度とコンパクトにまとめ、他の受講生と掲示板を通じたディスカッションなどを行いながら、継続的に取り組めるカリキュラムになっている。

経営、マーケティングなど社会人のキャリアアップにつながる講座や、海外の受講生も視野に入れた日本文化に関する講座など多彩なラインアップで、これまでに著名な教授・講師による44講座を開講。一般的な大学の講義と同様に受講期間を設け、一定の修了条件を満たすと修了証を発行する。登録会員数は約14万人、一人あたりの平均受講数は約2.8講座、受講登録者数は延べ約39万人。一部の講座では、オンラインで学習した内容をもとに対面で発展的な講義を行う「対面学習コース」を有料で提供する。

今後、ドコモgaccoは、ドコモと連携し、「gacco」の提供を通じて培ってきた新しい学びの形態を、官公庁・地方自治体や企業をはじめとする法人ユーザーの課題解決の手段として提案するなど、ドコモグループの一員としてさまざまな新しいビジネスを推進していく。さらに、インターネットを介してリアルタイムに遠隔地を繋ぎ、講座に関連したワークショップを展開するなど、より先進的な学習スタイルを提案することで、教育の地域格差の解消や地方創生への貢献も目指す。