LINEで「メッセージ取り消し機能」の追加が発表されたとき、ネット上でざわめきが起きたのを覚えています。都合の悪いメッセージを取り消せるなんて、“神機能”じゃない!? と歓迎する人もいました。

でも、実は「あったことを“なかったこと”にはできない」のがこの機能。LINEでは一方がメッセージを取り消すと、「誰々がメッセージの送信を取り消しました」と履歴がバッチリ残ります。つまり、メッセージを取り消したことはバレバレ。

送られて消された側は、メッセージを開封しなくてもある程度内容を読めたり、LINEを見るタイミングが悪く、「メッセージの送信を取り消しました」という履歴しか見えなかったりするわけですが、なんで消したの? とモヤモヤが残る人が多いようです。

しかし、なぜわざわざメッセージを取り消すのか? もし誤った内容を送ったのであれば、「ごめん、間違えた!」と一言訂正を送れば良いのでは……と思ってしまいます。

今回は、LINEでメッセージを取り消した経験のある男性に話を聞き、その真意を考えてみました。

1: 送る相手を間違えてしまった

昨年出会った40代男性がいます。彼は私とのLINEでメッセージを何度か取り消しました。

「メッセージ取り消し常習犯」としてウォッチしていて、今回さらりと聞いたところ、こんな答えが……。

私「Aさん、LINEでメッセージを取り消す男性って、どうして消しちゃうんだと思う(あなたも前、私とのLINEで何度か消したよ。あのときはなぜ消したの)?」

Aさん「いろんな女の子に同時にアプローチしてて、つい相手を間違えるパターンもある」

私「(オイッ! もっと慎重に進めようよ!)え……。はあ、そんなことあるの…」

彼は以前、「当日に失礼だけど今夜の予定は? ◯◯で飲むから一緒にどう?」というようなメッセージを送ってきました。

しかし、私はそのとき急いでいたので、既読にしないまま次の予定に出かけたのです。3時間後にLINEを見ると、そのメッセージは取り消されて、なくなっていました。

あのとき彼は送る相手を間違えたのかもしれません。あるいは、返信が来ないから、誘った自分がバカバカしくなって、メッセージを引っ込めたか……。でも、なかったことにはならないのが、LINEのメッセージです。

2: 誤字脱字を「カッコ悪い」と感じる

メッセージ取り消し機能ができる以前は、誤字脱字があっても、その後「間違えた」と一言送ったり、正しい文章を送り直したりするケースが大半でした。

もちろん、「まあ、なんとなくわかるでしょ」とそのままにするおおらかな人も。

しかし、「誤字脱字があるメッセージはカッコ悪い」と感じる男性は、一定数いるようです。誤字脱字に気づいてメッセージを取り消したことがある、と話す男性は、20代、30代、40代、まんべんなくいました。

正直、人間なんだし、誰でも間違えることはあるよ? だからそこまで気を使わなくても……。と思いましたが、わりと几帳面な男性ほど、誤字脱字をしたときにLINE取り消しというアクションを取る人が多く見られました。