柏木陽介(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS 柏木陽介(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS

興味深いデータがある。8月22日(土)に激突する浦和レッズ×ベガルタ仙台の話である。

浦和×仙台 チケット情報

ユアテックスタジアム仙台は、1stステージ王者にとって鬼門だ。浦和は2011年からユアスタでは3連敗を喫している。今年こそと臨んだ『明治安田生命J1リーグ』1stステージ第11節は壮絶なゲームとなった。

開始8分にMFキム・ミンテが野沢拓也のクロスを押し込み、仙台が先制。浦和もMF・阿部勇樹のミドルシュートが決まり、前半の内に振り出しに戻した。55分にFW・興梠慎三、56分にMF・関根貴大のゴールで浦和が突き放せば、仙台は60分にMF・奥埜博亮、65分にDF・渡部博文の連続弾で追い付く。80分に奥埜、富田晋伍とつないだボールを梁勇基が決めれば、その1分後に興梠がゴールネットを揺らした。二転三転した末の4-4。試合後、ペトロヴィッチ監督は「観客にとっては非常に面白かった試合だったかもしれないが、監督としては非常にストレスのあるゲームだった」と振り返った。

ユアスタから埼スタに舞台を移すと、浦和の3勝4分となる。昨年は4-0と浦和が完勝を収めた。ただ、その前はと言うと、4戦連続ドローである。愚直にロングボールを放る仙台に対し、浦和守備陣はジリジリとラインを下げ、苦戦を強いられているのだ。

チーム状況は対照的だ。1stステージを無敗で駆け抜けた浦和は、2ndステージ序盤で1勝2分2敗とつまずいたが、第6節・アルビレックス新潟戦、前節・湘南ベルマーレ戦で連勝し、8位まで順位を上げてきた。年間順位もサンフレッチェ広島から首位を奪回した。

1tsステージ前半は1勝2分5敗と出遅れた仙台は、後半を5勝3分1敗で乗り切り、7位となった。さらに上を目指すも2ndステージに入って、1勝1分5敗とまた低迷期に陥ってしまう。7試合で10得点はまずまずの数字だが、14失点はあまりにも多い。

両軍ともゴールスコアラーは揃っている。浦和は武藤雄樹の9ゴールを筆頭に、興梠が8得点、梅崎司が7得点、ズラタンが6得点、関根が5得点(次節は出場停止)、阿部が3得点と続く。仙台は金園英学の7ゴールをはじめ、奥埜が5得点、ミンテとウィルソン(負傷中)、野沢が4得点、渡部とハモン・ロペスが3得点をマークする。

両クラブはセットプレーも得意とする。仙台は13ゴール、浦和は11ゴール、セットプレーから量産している。梁と柏木陽介、高精度のキックを操るプレースキッカーの存在感が光る。

8月22日(土)・埼玉スタジアム2002で勝ち切るのは浦和レッズか、ベガルタ仙台か。浦和はさらに上昇気流に乗るために、仙台は悪い流れを断ち切るために、是が非でも勝点3がほしいところ。劇的な結末を迎えることが多い浦和×仙台は、熱戦を約束する。チケット発売中。