映画『日本のいちばん長い日』のトークイベントが21日、東京都内で行われ、出演者でA.B.C-Zの戸塚祥太、原田眞人監督が出席した。

 本作は、太平洋戦争時の日本が降伏へと至るまで道のり、終戦前夜に起きた事件を解き明かした意欲作。戸塚は、日本の降伏を阻止するためのクーデター未遂事件に加わった陸軍の若手将校を演じた。

 戸塚は「こういった映画に参加させていただくのは初めてで、いい経験をさせてもらいました。今日はお手柔らかにお願いします」とやや緊張ぎみ。さらに原田監督から「今日のチケットが10分で売り切れたのはとっつー(戸塚)人気。彼にできるだけしゃべってもらいましょう」と言われ、早くもタジタジとなった。

 また、原田監督が「現場で(戸塚は)将校仲間とつるんでいたけど、その時に『ジャニーズが(キャストに)入っているらしい』と話題になったようだった。とぼけていたの?」と問われると、戸塚は「とぼけてたわけじゃないですけど、自分からジャニーズだとは言えなくて…。結局は自分が認識されていないというか、自分がまだ未熟なわけですから」と答えて苦笑いを浮かべた。

 それを受けて原田監督は「撮影前のワークショップから俳優として扱われていたからね。勘が悪かったら断ろうと思っていたけど、彼はすごく勘がいいし、目が輝いていた」と振り返った。

 さらに「撮影時はクールだった」と原田監督から言われた戸塚は「当日せりふを与えられたり、シーンが追加されたり。全生命力を懸けて行っているから毎回真っ白に燃え尽きるような緊張感がありました」と語り、「(自分の)ラストシーンを終えて監督に『今のは良かったよ』と言ってもらえて、無事に終われそうだと思ってホッとしました」と笑顔を見せた。

 戸塚は「若い世代、戦争が身近でない世代が考えるきっかけになればと。国のこと、身近な家族のことを大切にしようなど、いろいろなことを思える映画だと思います」と言葉に力を込めてアピールした。

 最後に原田監督が「今日の観客は若い方ばかりですが、どうか皆さんの周りの父母や祖父母にも勧めてください。動員が100万人を突破すれば、またこういうイベントができて、毎回とっつーが出てきますからね」と呼び掛けると、観客は拍手で応えた。