久保建英(FC東京) (c)J.LEAGUE 久保建英(FC東京) (c)J.LEAGUE

健太流ファストブレイクか、カレーラス流ポジショナルプレーか。今週末、FC東京とサガン鳥栖が激突する。

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『明治安田生命J1リーグ』第2節・湘南ベルマーレ戦でFC東京のファストブレイクが炸裂した。最終ラインから前線のディエゴ・オリヴェイラ&永井謙佑を走らせ、3ゴールを奪ったのだ。最終ラインからのロングボールでも、単調にはならない。17歳の久保建英がタメを作り、攻撃のリズムに変化を加えている。しかも健太流ファストブレイクは2トップ頼りではない。2列目の東慶悟&久保、ボランチの高萩洋次郎&橋本拳人がスペースへ駆け上がり、分厚い攻撃を可能にしているのだ。

天才少年・久保はいよいよ覚醒した感がある。長谷川健太監督も「堂安(律)がヨーロッパへ渡る前ぐらいのレベルには来ている。Jで経験を積んで、『U-20W杯』でプレーできれば、すぐにヨーロッパから声がかかるぐらいのレベルに来ている」と太鼓判を捺す。V2王者・川崎フロンターレに0-0、湘南に3-2と逆転勝利したFC東京は上昇気流に乗りそうだ。

一方の鳥栖は、産みの苦しみを味わっている。FCバルセロナでヨハン・クライフから薫陶を受けたルイス・カレーラス監督は、守備に重点を置いてきた鳥栖に攻撃サッカーの文化を植え付けようとしている。攻守に正しいポジションの重要性を説くが、そう簡単にはスタイルチェンジは実現しない。名古屋グランパスとの開幕戦は0-4、ヴィッセル神戸との第2節も0-1と連敗スタートとなった。

2試合ともボールを握ることができず、さらに無得点に終わったが、ノーチャンスだったわけではない。名古屋戦で後半10分に原川力のロングパスに抜け出したフェルナンド・トーレスのシュートがポストに嫌われなかったならば、神戸戦も後半9分にダビド・ビジャに決勝点を献上するミスが起きなければ、結果は違うものになっていたのかもしれない。とにかく鳥栖に求められるものは決定力。ズバリ、トーレスのゴールだ。

リーグ戦での直接対決の成績はFC東京が9勝6分5敗とリードするも、直近7試合は鳥栖の2勝5分と逆転。果たしてFC東京が味スタで5年ぶりの勝利を飾るのか、鳥栖が相性のよさを生かし浮上のキッカケを掴むのか。『明治安田生命J1リーグ』第3節・FC東京×鳥栖は3月10日(日)・味の素スタジアムにてキックオフ。大会当日はラグビー元日本代表・畠山健介、お笑い芸人・ガリットチュウがゲストとして登場。さらに東京ガスのキャラクター・パッチョと電パッチョも来場する。また青赤パークにおいて障がい者スポーツ体験会を実施。チケット発売中。