3月15日に発売する「ZenFone Max/Max Pro(M2)」(写真はZenFone Max)

ASUSのSIMフリースマートフォンの人気シリーズ「ZenFone Max」の新モデル「ZenFone Max/Max Pro(M2)」が3月15日に発売する。同市場で好調を維持するASUSの販売シェアを押し上げる起爆剤となるか。前モデルとスペックを比較し、分析した。

まずは上位機種の「ZenFone Max Pro(M2)」。前機種の「ZenFone Max Pro(M1)」の画面サイズは6.0インチ(2160×1080、フルHD+)だったが、「ZenFone Max Pro(M2)」は6.3インチ(2280×1080、フルHD+)に大型化。しかし、画面占有率が大幅に上がり、フルビューディスプレーとなっているので、本体自体はむしろ小さくなっている。

Gorilla Glass 6を備え、画面割れに強いのは前機種同様。背面は3Dカーブデザインを採用し、高級感が増している。カラーは3色からコスミチックチタニウムとミッドナイトブルーの2色に変更された。

メモリは3GBから4GB、ストレージは32GBから64GBに増量。CPUはSnapdragon 660オクタコアになり、高負荷の作業をこれまでより高速で処理できる。売りである大容量のバッテリーは同じ5000mAhだが、5V/2Aの高速充電に対応するようになっている。

カメラはアウトがダブル、インがシングルという構成は変わらない。インカメラは800万画素から1300万画素に高画質化。より美しくセルフィーできるようになった。ポートレートモードやビューティモードは前機種から備わっていたが、「ZenFone Max Pro(M2)」からはAIを搭載することでシーンの自動認識などにも対応するようになった。

次に「ZenFone Max(M2)」。前機種の「ZenFone Max(M1)」は画面サイズが5.5インチと小ぶりだったが、「ZenFone Max(M2)」は6.3インチ(1520×720、HD+)に大型化。デザインはPro同様にフルビューディスプレーになっている。カラーは3色でミッドナイトブラック、スペースブルー、メテオシルバーをラインアップする。

ストレージは32GBだが、メモリはProと同等の4GBにアップ。CPUはSnapdragon 632オクタコアで、前機種よりスペックが格段に向上している。バッテリー容量は4000mAh。ポートレートモードやビューティモード、AIなどはProと変わらない機能を備えている。

ASUSオンラインストアの税別価格は「ZenFone Max Pro (M1) 」が2万9800円のところ、「ZenFone Max Pro(M2)」は3万5500円。「ZenFone Max (M1) 」が2万2800円のところ、「ZenFone Max(M2)」は2万6500円。やや高く設定されているが、性能・機能の進化を考慮すると納得の価格だろう。

全国の家電量販店やECショップのPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、2019年2月のSIMフリースマホの販売台数シェアでASUSは26.4%で2位。トップのファーウェイとの差は8.5ポイントだ。機種別の販売台数ランキングで上位の常連である「ZenFone Max」シリーズの新モデルによって、この差をどこまで詰めることができるのか、注目したい。(BCN・大蔵 大輔)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。