インクジェットプリンタ「カラリオシリーズ」の2015年モデル

エプソンは、家庭用インクジェットプリンタの「カラリオシリーズ」の新モデル4機種を発表した。ラインアップはフラグシップモデルの「EP-10VA」、A3対応コンパクトモデルの「EP-978A3」、A4対応モデルの「EP-808」、年賀状プリンタの「PF-81」で、9月10日から順次発売する。価格はオープン。

記者会見でエプソン販売の佐伯直幸 代表取締役社長は、「今年、エプソンブランドは40周年、インクジェットプリンタの『カラリオ』ブランドは20周年を迎えた。1994年に初めてのインクジェットプリンタを投入し、1995年にブランド名を『カラリオ』にした。『カラリオ』は『カラー』と『IO(インプット/アウトプット)』をかけあわせた。カラーのインプットとアウトプットを制覇していきたい」と挨拶した。

今回発表する4機種全てで、写真を見分けて自然で好ましい色に自動補正する「オートフォトファイン!EX」を刷新した。主に風景モードで暗部の階調性を向上させ、色鮮やかさはそのままに、デジタルカメラが捉えた情景を暗部まで鮮明に描き出す。

無線LANに対応し、デジタルカメラやスマートフォン、PCなどとワイヤレスで接続できる。「Wi-Fi Direct」機能も備え、無線アクセスポイントがなくても無線LAN搭載機器と接続して印刷できる。

スマートフォン向けアプリ「Epson iPrint」はデザインを一新。ホーム画面は機能が一覧表示できるタイルデザインを採用した。「オートフォトファイン!EX」に対応し、プレビュー機能で補正効果を確認できる。

●高画質&A3印刷に対応したフラッグシップモデル「EP-10VA」

「EP-10VA」は、コンシューマー向けモデルのなかで最上位に位置するA3印刷対応の複合機。写真愛好家向けのプロセレクションシリーズに迫る高い品質の写真印刷を実現した。モノクロ写真も含めた作品づくりにも対応する。A3用紙の連続給紙が可能になり、最大5枚セットできる。10月22日発売で、実勢価格は4万円台中盤の見込み。

インクは6色で、基本のシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色にレッドとグレーを加えた新染料インク「Epson ClearChrome(クリアクローム) K2インク」を採用した。

レッドとグレーを加えたことで、色域表現が拡大。風景写真をはじめとした幅広い被写体を、より自然で鮮やかに表現できる。新たにグレーインクを加えたことでグレースケールの階調性が大幅に向上、なめらかなモノクロ表現が可能になり、モノクロ写真も美しく印刷できる。

●A3印刷に対応しながらコンパクト設計の「EP-978A3」

「EP-978A3」は、6色染料インク搭載モデルとして、コンパクトサイズながらA3サイズまでの写真や文書の印刷ニーズに対応した複合機。9月10日発売で、実勢価格は3万円台中盤の見込み。

インクは、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色に、ライトシアン、ライトマゼンタの2色を加え、デジカメやスマホの写真をキレイにプリントする。

A3印刷に対応しながらボディは幅479×奥行356×高さ148mmとコンパクトで、置く場所を選ばない。

●3色から選べる機能が充実した「EP-808」

「EP-808」では、ホワイト、ブラック、レッドの3色のカラーバリエーションを用意。9月10日発売で、実勢価格は3万円台前半の見込み。

6色染料インク、4.3型ワイドタッチパネル液晶の搭載など「EPー978A3」の同等の機能、性能を備える。対応用紙サイズはA4まで。ボディは幅390×奥行341×高さ141mmのコンパクトサイズで、本棚やリビングボードなど、家の中のちょっとしたスペースにすっきり収まる。

●キーボード付きの年賀状プリンタ「PF-81」

「PF-81」はキーボードと大画面タッチパネルを搭載し、PCレスで年賀状を印刷できる年賀状プリンタ。9月10日発売で、実勢価格は5万円台中盤の見込み。

はがきの原寸表示ができる9.0型の大画面液晶タッチパネルを備え、実際のプリントサイズを確認しながら年賀状やハガキを作成できる。液晶タッチパネルは、縦方向に4段階の傾き調節が可能で、見やすい角度で操作できる。

本体に年賀状や季節の挨拶にぴったりのデザインを豊富に内蔵しているので、PCを使わずに簡単に絵柄面を作成できる。また、住所録管理もできるので宛名面の印刷も簡単にできる。今後SDカードで提供する別冊デザイン集も順次発売する予定で、来年以降の年賀状も作成できる。