『ニコニコ動画』がくれたチャンス

 ――〈中野サンプラザ〉でのアコースティック・ライブお疲れさまでした。すごい盛りあがりでしたね。そして、4月からは『G.W.ニコライZEPPツアー2012』が仙台から始まって、全国6カ所をツアーされるそうですね。この人気のイベントは、そもそもどんなきっかけでスタートされたのですか?

Gero:『G.W.ニコライ』を立ち上げた人で、ドン・マッコウという重要人物がいまして。その方と『ニコニコ動画』を通じて知り合って始めたイベントが『G.W.ニコライ』だったんです。最初は、おととしの5月に恵比寿の200人キャパくらいの小さなお店からスタートしました。それが好評で、東名阪のツアー、その年の夏に東日本・年末には西日本ツアーをやりました。

――また、えらいすごいスピード感で広がっていきましたね。音楽シーンでは、ライブといえば『ロックフェスティヴァル』が音楽シーン活性化のキーワードだったりしてますが、『ニコニコ動画』界隈のライブイベント化って、実は熱く盛りあがってますよね?

Gero:そうなんですよ。そもそも『G.W.ニコライ』もニコニコ動画系の歌い手を集めて、バンド形式のライブっていうのがコンセプトでした。イベントの名前はゴールデンウィークに始まったから、『G.W.』と思っていたんですけど違うみたいなんです(苦笑)。冬にも夏にもツアーはやってますからね。ドン・マッコウに言わせると「GOOD WAVE」の略なんだそうです。ニコライは何なんでしょうね? よくわからないです。適当なんでしょうね(笑)。

――ははは(笑)。でも、200人の動員からスタートされつつ、どんなモチベーションで、こんな拡大路線になっていったのですか?

Gero:いやー、僕自身おととしの1月が人生初ライブだったんです。高校の時にバンドを組んで、ニルヴァーナやメタリカのカバーとかはやったりしてたことあるんですけど、ライブはお客さん2人くらいでしたからね(苦笑)。経験にすらなっていなかったっていう。でも『ニコニコ動画』に投稿を始めたことで呼んでもらった初ライブは、いきなり500人パンパンだったんです。それで5月から『G.W.ニコライ』がはじまったんですよ。

――それは、まさに『ニコニコ動画』で夢が叶ったって感じですね。

Gero:でも、もともとライブに行くのが好きだったので、プレッシャーも大きいですね。お客さんもお金払って来てくれているので、また来たいと思ってほしいなって思いますし。頑張っているバンドマンと違って、ライブの経験が無い分、人一倍意識は高くしていきたいなって思ってます。

――それにしても、ここまで『ニコニコ動画』発のライブイベントが盛りあがっていっている要因をどうお考えですか?

Gero:それはやっぱり、『ニコニコ動画』という、人が集まる場所があったっていうことなんでしょうね。人が集まって文化ができて、時代とぴったり合ってしまったっていう。僕も流されるままなのでわからないですから。流行なんて、どこで終わるかもわからないし。そういう中でライブをさせてもらえるチャンスを頂けているという感じです。そもそも、どうしてこうなっていったのかって全然わからないです。気づいたらでしたから……。

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