人の気持ちは、いくら隠そうと思っても無意識のうちに現れるものです。相手への関心度を示す“なにげないしぐさ”はパーソナルスペースが影響しています。

今回は、初対面でも仲良くなれるパーソナルスペースの利用方法(パーソナルスペースマジック)をご紹介しましょう。

パーソナルスペースが表す人間関係

“パーソナルスペース”とは、コミュニケーションをとる相手が近づいてきたときに相手との新密度によって不快に感じるエリアを示したものです。人間関係の新密度によって距離感が異なります。

パーソナルスペース

・密接距離(~45cm)   :恋人・家族のような親密な関係
・個体距離(45~120cm)  :友人関係
・社会距離(120~360cm) :仕事関係
・公衆距離(360cm~)   :講演者と聴衆の距離
(※パーソナルスペースの距離感には個人差があります)

肌が触れ合う距離(密接距離)に、恋人や家族のような密接な人間関係以外の人間が侵入してくると、不快な感覚を覚えて、無意識に適切な距離を取ろうと移動します。

手をのばすと手が触れる距離感(個体距離)は友人・同僚関係のような間柄です。

表情をはっきりと識別できる距離感(社会距離)は、商談等を行う仕事関係の知人の距離です。

向かい合っていても顔が識別できない程度の離れた距離感が、演説者とそれを聞く聴衆の関係です。

心地良い人間関係は、無意識のうちに適度なパーソナルスペースを保っています。
気になる彼が、あなたには話しかけるときに、どの位置にいるかを気にしてみましょう。彼の立ち位置で、大まかな彼のあなたへの関心度が推し測れます。

初対面のパーソナルスペースは例外

お見合い等で、「好意をもった相手と仲良くなりたい」と思った時、男性も女性も敢えて距離をとってしまう場合があります。「あれ? パーソナルスペースの法則と違うんじゃない?」と思うかもしれませんね。

でも、お見合いのときの初対面の距離感は、無意識のパーソナルスペースと違って、明らかに意識的なものですから、パーソナルスペースの法則には当てはまらない例外といえます。

初対面なのに、初めから近づきすぎたら、「馴れ馴れしい」「軽い」と思われたり、自分の気持ちを初対面の相手に悟られることを良しとしなかったり、といった理由からとってしまう行動です。本心に逆らって演技し、相手の様子をうかがっているのです。

でも、自分の気持ちを悟られないように距離をとっても、全く関心がないと相手に誤解されてしまうことも良しとしない場合もあります。そのようなときは、相手に良く思われようとさまざまなサインを送ってしまうものです。

このサインには、男女差があって、女性はたくさん瞬きをしたり、うなずいたりするしぐさが目立つのに対し、男性は、視線は送っていても、無関心を装っていることが多いようです。
だから、お見合いのときは、相手が無愛想だったからといって諦めてしまったらもったいないですよ。気になる男性には、ちょっとだけ勇気を出して話しかけてみましょう。彼もあなたのことが気になっているなら、不器用でも彼の頑張る様子が窺えるでしょう。